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第14話 一件落着

ゴブリンジェネラル1ゴブリンキング2と雑魚ゴブリンか。俺は小さな石を拾いながら前線へと向かう。前線の援護をしている冒険者がやられそうになっている所を俺は能力2倍強化を使い死角から石をゴブリンに向かって投げた。ゴブリンの胴体に命中! ゴブリンは吹っ飛んで壁に激突。そのまま倒れた。

やられそうになった冒険者は訳がわかってなかったが、とりあえず誰かが助けたのだろうと悟って、他のところに援護に向かっていった。


「よしよし。目立たずに助けられた。だが、2倍はやはり強すぎたか。強化なしでいいな」


「ぷるぷるぷる?」


プリンを見るとプリンは触手で俺の手に持っている数個の石を持って、そのまま体内へ取り込み、口から吐き出す要領で吐き出した。すると俺より威力は小さいものの似たような事ができる事がわかった。


「おぉ! プリンも出来るのか。それなら俺のこの鎧の内側の隙間に石を入れておくからプリンはその石を使ってやられそうな冒険者や防衛隊達を助けてやってくれ!」


「ぷるぷるぷる♪」


俺はそのまま前線に到着するも、冒険者や防衛隊はかなり疲労していたようで、やられてしまいそうな場面がいくつもあった。俺とプリンは残り少ない石を投げた。なくなったら次はバレないように気配遮断と隠密で援護だ。だがなかなか雑魚が減らない。少しずつやられてしまった影響だろうか。俺は前衛を少し離れ右から迂回し、ゴブリンの集団の背後にまわった。そこで俺とプリンはゴブリンを排除していくことにした。


「オラオラオラオラ! くらいやがれぇー!」


「ぷるぷるぷるぷる♪」


ジョ◯◯だかキン◯オ◯ファ◯ターズだがそんな叫びとともに俺は背後から剣を使い駆逐していった。プリンは触手でゴブリンの足止めだ。


斬る! 斬る! 斬る! まさに鬼神のごとく俺は剣を振り回していった。ゴブリンの後衛部隊が全滅した時、ゴブリンジェネラルが後ろを振り向きこっちへ来た。俺は即座に撤退。前線へと戻って来る。


こっそり鑑定もしておいた。スキルの自己回復(微小)が何気に厄介だ。


名前:ゴブリンジェネラル

職業:ゴブリンの騎士王

LV:9

HP:101 MP:0

ATK:98 DEF:35 MAG:0 SPD:28

スキル一覧

棒術 腕力強化 統率 自己回復(微小)


「ゴブリンジェネラルが戻っていったぞ! なんでだ?」


前線の冒険者と防衛隊は不思議そうになりながらも


「わからんがゴブリンジェネラルが後退した今がチャンスだ! キング2体を集中攻撃しろ!」


防衛隊が大声で発する。それに反応したA,Bの冒険者と防衛隊は即座にゴブリンキング2体にそれぞれ分隊し突撃していった。


「火球! ウォーターガン! ウインドカッター!」


魔法職の人達はここぞとばかりにゴブリンキング2体に魔法を浴びせる。


「よし。俺も参加するか」


俺は2倍強化を利用しスピードを上げバレないように死角を利用して剣で斬りつける。後退し、死角を利用し2倍強化、さらに斬る! ゴブリンキングは数分で傷だらけになっていった。


「ゴブリンキングの動きが鈍っている! 傷だらけになっている今が好機だ!」


冒険者と防衛隊はなんとかキングを1体倒したのだった。


「よしよし。この調子でもう一体のゴブリンキングもやっつけてしまおう」


と思っていたらゴブリンジェネラルが突進してきた。


「くっ! 雑魚はほとんどいなくなったとはいえ、この状況はきつい! みな、ここが踏ん張りどこだぞ!」


雑魚ゴブリンはC,Dランクの冒険者がなんとかほとんど倒せていた様だった。だが上位ゴブリンの掃討に加わった所ですぐに殺されるのがわかっていたのか、避難所へ撤退していった。


そしてこの街最大の修羅場となった戦場は俺とA,Bランクの冒険者と防衛隊の数人のみとなった。


「さて、俺ももうひと頑張りしますか」


俺はジェネラルの方へ向かった。キングの方はエリンさん含むAランクの冒険者が戦っていたからだ。ジェネラル側は防衛隊とBランク数人で少し心許ない。


「行くぞ! プリン!」


「ぷるぷるぷる♪」


俺達はまた同じように死角から攻撃! 超スピードで斬りつける。ジェネラルは斬りつけられた方へ目線を向けるも誰もいない。


「グギャァアアアアー!」


お怒りの様だ。そりゃそうだ。冒険者や防衛隊達を攻撃しようとしたら痛みが走るんだもんな。だが俺はそんな事はお構いなしに攻撃をひたすら繰り返す。ジェネラルは血塗れで意識も朦朧としていたがまだ倒せずにいた。


「さすがジェネラルか。倒そうと思ったら倒せるんだがな。俺自身がバレるのはまずい」


どうするか、と思ってたが


「ジェネラルの動きが弱い! 少しでもダメージを与えろぉー!」


冒険者と防衛隊も必死だ。

俺はゴブリンキングの方をチラっとみた。何人かやられている様だが、ゴブリンキングとの決着はもうすぐつきそうな所だった。



「ゴブリンキングは片付きそうだな。そうなるとゴブリンジェネラル側に加勢しにくるだろう。ゴブリンジェネラルも瀕死状態だしあの人数が来たらさすがに無理だろう。俺は今のうちに撤退した方が良さげだな」


最後に俺はゴブリンジェネラルの足の筋を斬って撤退をした。自己回復がある以上は万が一だ。筋をずっと回復しとけ!

いや、だってさ。ここで全滅されたらなんの為に隠密して援護したのか訳わからん事にもなるし目覚めが悪いに決まってるじゃん?

そうして俺はヴァイスの所に戻り、プリンに汚れを吸収してもらう。ヴァイスを起こした俺達はその場を撤退し、避難所へ向かったのであった。


「ふぁあああ。主よ。朝か? 飯はまだか?」


獣人化したヴァイスはまだ寝ぼけている。ほっぺたつねってやろうか。


火はだいぶ鎮火したみたいだったので、俺は鷹の目で戦場を見ていた。ゴブリンキングは既に倒されていた。ゴブリンジェネラルは冒険者と防衛隊の全員で攻撃され回復する間も与えられず倒される寸前のようであった。ま、微小効果だし、そんなもんだろう。俺の超再生も実際回復魔法より遅い。深手を負えば当然動きも鈍る。なのでプリンには回復の支援も万が一で頼んでいる。

そして約30分後、ゴブリンジェネラルを含めたゴブリンは全て倒されたのだった。俺とヴァイスとプリンは避難所で寝た後、しばらくして朝を迎えたのであった。

ちなみにあのゴブリンジェネラル、西のゴブリン村のゴブリンキングの父親だった。ゴブリンキングが倒されたのをみて怒り狂って仲間全員で街に乗り込んできていたのは誰も知ることはない。



**



ゴブリンとプリンって似てる事に気づいた。

執筆中にゴで改行されブリン〇〇~になっているのを読んで確認してた時、プリン?と勘違いしてしまった。

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