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第10話 ゴブリン掃討

ヴァイスに連れられ奥へ行く事数十分。俺たちはゴブリンの巣を発見した。


「あれがゴブリンの巣か? いくらなんでも多すぎじゃないか?」


見ただけで、500匹ものゴブリンがそこにいた。古ぼけた茅葺き屋根のような家がたくさんあり、もはやゴブリン村と言ってもいいような光景が、目の前にはあった。


「これは多すぎじゃ。ここから魔法で村に攻撃する事は出来るが、我のトルネードでも半分位しか倒せんな。地道に倒すか?」


「ヴァイスのトルネードを見た事がないからわからんが、その魔法で半分倒せるのがびっくりだよ!」


ここから魔法でゴブリン村に攻撃する事が出来るって事は、とてもありがたい。だが、トルネードをどうにか強化する事がないのかな?


「ぶっぱなすか? それともなにか案があるかの?」


「うーん。元の世界から持ってきたタバスコを、トルネードで撒き散らす? これはこれで、自分達に飛び散ってきたら、危険な気がするからやめておこう。他に何かないか……魔法。風。火。トルネード。旋風。そうか! 火災旋風だ! さしずめ火炎旋風といった方がいいが、これなら可能だ! 種火を連射して、トルネードに取り込ませれば…」


「お主、えぐい事を考えるの。混合魔法の火炎旋風か。だがまぁ種火の火魔法だから、出来るとは限らんがの」


「駄目だったら諦めよう。MPは一応半分くらい使えばいいかな。種火の魔法を使って、そのままトルネードに投げる形で、それっぽくなるかな」


この魔法。種火は数秒の間だけ、小さな火がその場で灯るだけの魔法なのだ。普通は着火したり、蝋燭に日を灯したりするだけの魔法。トルネードの魔法に投げ込むとか、そんな事を考える者はいなかった。そもそも上位の魔法を使えば可能だからだ。


「プリンはトルネード消失後、盾に変形してくれ! 俺と一緒に突っ込むぞ!」


「ぷるぷるぷる♪」


「我は自由にさせてもらおうかの? 危ない時は声をかけるのだぞ」


コクリ。俺は頷く。では殲滅開始だ!


「トルネード!!!!」


大きな竜巻がゴブリン村に突如あらわれ、ゴブリンはトルネードに飲み込まれていく。


「種火! 種火! 種火! 種火!」


俺はひたすら種火をトルネードに投げ込んだ。だが、種火だとやはり効果はないようで、無駄に終わる。無理だったか。と諦めそうになった時、


【種火の熟練度がアップ。火球を取得】


「お? 種火を使いまくってたから、熟練度が上がった! 火球か。MPが半分だけど一発なら放てそうだから放ってみようか」


「火球!」


そういうと火球は、トルネードに向かって飛んでいき……


ゴォォォォ!


猛烈な炎となって火災旋風もとい、火炎旋風となった。ただ、やはり火球でも威力がまだ弱いらしく、5秒程度ですぐにトルネードになってしまった。


「及第点か。多少の威力は上がったし」


「火球が使えるようになったか。それよりも主よ。残りは200匹くらいかの? 先に向かって戦っておるから後から来い!」


と言って、ヴァイスはさっさと先に向かってしまった。


「プリンは盾に! って盾になって引っ付いてくれてたのね」


「ぷるぷるぷる♪」


よし、じゃ、行くぞ!


戦場に向かうと、ヴァイスが余裕の表情で、ゴブリンを蹴散らしてながら飛び回っていた。フェンリルですもんね。そりゃゴブリンなんて、雑魚オブ雑魚でしょうね。と思いつつも、あちこちからゴブリンが俺に向かって突っ込んでくる!


「おりゃああああ! てりゃー!」


俺に攻撃しようとしたゴブリンを盾で受け止め、弾き返しいつもの尖った石がついた剣で、たたっ斬る! この剣、思ったより頑丈で未だに使用していた。後ろから前からどんどんやってくるゴブリンに俺は斬る! 斬る! 斬る!(ほとんど叩くだが)プリンは俺に当たりそうな攻撃を、変形したままでも触手は使えるようで転ばせたり、目を攻撃したりと俺を守ってくれていた。そうこうする事30分。


「はぁ。はぁ。はぁ。」


「なんじゃお主。もうバテたのか?」


「さすがに動き疲れたな」


「ぷるぷるぷる?」


まだ大丈夫だ。といいたいが、少し疲れてきた。


「主よ。ほとんどもうここにはおらん。後は奥の方に一匹、ゴブリンキングがおる。そいつは残しておいたから倒してくるのじゃ」


「俺に戦えるのか?」


「キングはレベル16でも余裕なはずじゃ。だが、攻撃を受けるとちょっと痛いかもしれんがの」


「わかった。余裕ならちょっと戦ってみる」


そう言った俺は、そのままゴブリンキングの元へと向かった。ヴァイスは待ってる間にゴブリンの耳を剥ぎ取ってくれるようだ。


そうして俺とプリンは、ゴブリンキングがいるという洞窟の奥へと向かった。


「ガァアアア!」


ゴブリンキングは俺を見つけた途端に襲ってきた。


「ちょ! いきなりですか! 対峙して戦う感じじゃないの? ちょっと話かけてくる予感もしてたんだけど!!!! 鑑定!」


名前:ゴブリンキング

職業:ゴブリンの王

LV:8

HP:67 MP:0

ATK:74 DEF:17 MAG:0 SPD:20

スキル一覧

棒術 統率(味方の能力上昇)


ステータス的には確かに余裕だ。それにしてもいきなり襲うとか現実とはこういうものと非常に痛感させられたのだった。


「ガァアアア!」


一撃目の棍棒の攻撃はなんとかジャンプして避けたものの、二発目のパンチまで避けきれず、プリンの盾でガードをした。だが、ジャンプでガードをしてしまった俺はそのまま吹っ飛び壁に激突。


「ぐっ!」


「ぷるぷるぷる☆」


激突の衝撃で呼吸が苦しくなったが、プリンの回復魔法で俺は呼吸を回復できた。


「プリン助かった! 完全に油断したな。」


「ぷるぷるぷる♪」


ふぅ……呼吸を整えて、良し。仕留めるぞ!


俺は向かってくるゴブリンキングに突っ込んだ。ゴブリンキングはまた同じように棍棒で攻撃をしてこようとしたので、俺はその攻撃側に姿勢を低くして避けた。避けられたゴブリンキングは当然追撃を出来る訳もない。俺はここを逃さず


「そこだぁー!」


とゴブリンキングの首元めがけ、剣を刺した。致命傷だったらしく、ゴブリンキングはそのまま地面へと沈んだのだった。


「もっと余裕で戦えないとな」


俺は少し反省をしながらもゴブリンキングをアイテム袋でそのまま収納し、ヴァイスの所へと戻った。


「主、案外早かったの。ちょっと余裕すぎたかの?」


「余裕かどうかはわからんが、直接的に攻撃は受けてないんだが、ふっ飛ばされた。その後は普通に倒したが」


「主はまだ強くならんといかんようだな」


「え? どゆこと!」


俺はなんでそうなるのかわからなかった。だがゴブリン臭が一帯ひどすぎてきつい。ここはスルーしてさっさとここから去ろう。

そして俺達はヴァイスが集めてくれたゴブリンの耳を大量にゲットし、帰路につくことにした。ちなみに帰路での修行でレベルがようやく上がったのだった。


名前:村木京介ムクノキ

職業:冒険者【テイマー】

LV:18

HP:139 MP:58

ATK:91 DEF:43 MAG:36 SPD:44

スキル一覧

鑑定 アイテム袋(時間ストップ無限収納) 夜目 不眠不休 テイマー 火球(火魔法) オートマップ 無限異世界ボックス 能力2倍強化


名前:プリン(スライム)

職業:京介の従魔

LV:16

HP:117 MP:39

ATK:57 DEF:29 MAG:15 SPD:70

スキル一覧

物理無効 触手 初級回復魔法 変形 能力2倍強化


名前:ヴァイス(フェンリル)

職業:京介の従魔

LV:58

HP:468 MP:195

ATK:174 DEF:122 MAG:96 SPD:343

スキル一覧

魔法反射 切り裂く トルネード(風魔法) 変化 疾走 能力2倍強化


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