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第十四話:確信―覚悟

今回も4話あげられました!14話はちょっと短いです・・・

それからは大変だった。倒壊した施設の修復、負傷者の治療、近隣の被害状況の確認、及び対応。

妖魔を退けた安心に浸る暇もなく、皆駆け回った。


それは凛夜やカガリも同じだ。

被害の対応や処置には二人の力は不可欠だった。


復旧作業だけに、時間をかけているわけにもいかない。

その間にも、各地で妖魔事件はおきているのだ。


人手が足りない。

近年、日ごとに妖魔の力が増しているのを、皆感じていた。


(あの妖魔…以前祓った黒蛇よりも更に…) 


「今回…あの技で倒せたのは、皆が少なからずダメージを与えてくれていたからだ」

そうでなければ、あの一撃で祓えはしなかっただろう。

もし、間に合っていなかったら―――カガリやあの女性陰陽師を、助けられなかったかもしれない。

そう考えると、凛夜は背中に氷柱を差し込まれたかのような感覚を味わう。 


復旧作業も一段落。

まだまだやることは残っているが、逢魔の職員たちも、ようやく一息つけた。


その後のカガリはというと――完全に惚けていた。


「俺の女…わ、儂が…り、凛夜の…お、おんな…///」


顔を赤らめ、呟くたびに頭から湯気でも出そうな勢いで取り乱すその姿は、もはや逢魔では日常の風景となりつつある。任務中はきっちりと仕事をこなしているのだから、逆に周囲は安心して見守れるというものだ。もっとも、新人陰陽師たちの中には“恋に生きるカガリちゃん先輩”を密かに推す者すら現れ始めていた。


彼女に助けられたあの女性新人――名を三条真理さんじょう まりという――も、すっかりカガリに心酔し、既に“カガリちゃんファンクラブ”の発起人となっていた。彼女が「命を賭してまで守ってくれた」ことを涙ながらに語る様子が、後輩陰陽師たちの間で伝説として語り継がれている。


一方の凛夜は――


(俺の女…か)


あの瞬間、口を突いて出た言葉。怒りのままに吐き捨てたようでいて、心の奥に沈んでいた想いが、ついに言葉になったのだと気づいていた。


彼女が命を懸けて誰かを守ろうとしたこと、それが自分ではなく他の誰かであっても、凛夜の心は異様なほどざわついた。胸を締めつけるその感情が何かなど、もはや考えるまでもなかった。


(……もう誤魔化せねぇな)


そう思いながらも、カガリに面と向かってそれを伝える勇気は、今のところ、まだなかった。


なぜなら、今カガリにそんなことを言えば――きっと文字通り“蒸発”してしまうからだ。顔面が。


それでも――


互いの心に芽生えた確かな想いが、少しずつ、しかし確実に、二人の間の距離を縮めていく。


それが、次の物語の始まりだった。

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