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第三百六十話 カラム城への帰還


「カエルの群れがいる……って事は、ここはもう迷いの森の入り口付近という事なのか。でも何だか、少し様子がおかしいみたいだな」



 コンビニ支店1号店の周囲を、びっしりと埋め尽くしているカエルの群れを見渡し。

 俺はすぐにコンビニのトイレの前で正座をしている、アイリーンを呼び出す事にした。



「アイリーン、悪い! 一緒にコンビニの外まで来てくれないか?」


「――店長? は、ハイ! すぐにお供をさせて頂きます!」


 花嫁騎士(ウエディング・ナイト)のセーリスと一緒に、コンビニのトイレの前で、引き篭もりのパティが出てくるのをずっと待ち伏せていたアイリーン。俺はそんな彼女の手を取り、半ば強引に外へと連れ出す事にする。


 店の外に出て、辺り一面を埋め尽くすカエルの群れを見たアイリーンも、事態を察し。

 目を見開きながら、思わず驚きの声をあげた。



「こ、これは……もの凄い数のカエルの群れですね! 一体何があったのですか、店長?」


「……いや、実はこのカエル達は迷いの森の入り口付近に生息する名物キャラみたいなものだから、あまり気にしなくていいんだ。それよりも耳の良いアイリーンに、ここにいる無数のカエルの鳴き声の中から、一匹だけ『ペィペィ』っておっさんの声で鳴いている、黄色いカエルを見つけ出して欲しいんだよ」


「ペィペィ? それも、おっさんの声ですか……?」



 事情の分かっていないアイリーンは、少しだけ困惑しているようだった。


 アイリーンは、後から迷いの森にやって来たメンバーだからな。だから森の入り口付近に生息する、不老カエルのコウペイの事は何も知らないのだから無理もない。


 だけどアイリーンは、すぐに俺の指示に従って。


 両耳を鋭くすまして、数万匹以上いるカエルの群れの中から、一匹だけいる『変な鳴き声のカエル』をすぐに見つけ出してくれた。



「――聞こえました、店長! こちらです」


「流石だな、アイリーン。ありがとう!」


 基本的にコンビニの守護者達である、アイリーンとセーリス。そして動物園の魔王に仕えるククリアは、普通の人間よりも遥かに耳の性能が良いらしい。


 ……という事は、無限の勇者に仕える守護者全般が、そういう特殊能力を所持しているのかもしれないな。



 アイリーンが地面に無数にいるカエル達を踏まないように、慎重に足を前に進めていき。

 そして、群れの中央付近にいた黄色いおっさん声のカエルを見事に見つけ出してくれた。



『ペィペィペィペィペィ……』


「コウペイ! 良かった、また君に会えて嬉しいよ! もう、夜月皇帝(ナイトエンペラー)はいなくなったし、この森を脅かすような存在は全て消えたから安心してくれ。女神の泉もちゃんと無事だからな!」



 俺の言葉を聞いた不老カエルのコウペイは、無言で顔を見上げ。

 俺の顔をじっと下から、無言で見つめ続ける。


 これが仮想夢の時なら、コウペイは人間のおっさんの姿をしてくれていたし。ちゃんと人間の言葉も話してくれたから、自由に会話をする事が出来たのだけれど。


 今のコウペイは、色が黄色くて、変な声で鳴く普通のカエルになっているからな。

 だからちゃんと会話が出来なかった分、俺としてはその事だけは少しだけ残念に感じられた。



 1万年前という大昔からこの世界で生き続け、女神アスティアが『マクティル王国』という国のお姫様だった時から知っているというコウペイ。

 そんな物知りなコウペイと、俺は本音を言うともっと沢山の事を話したいと思っていた。



「ペィペィペィペィ」


 しばらく黄色いカエルのコウペイを見つめていると。突然……コウペイは口の中から、何か小さな金属物を舌の上に乗せて出してきた。


 そしてそれを俺に向けて、物を遠くに投げるように『ペッ』と吐き出してくる。



「――おおっと!」


 コウペイの口から射出された金属物を、片手で受け止める俺。


 よく見るとそれは、小さな『鍵』のようだった。



「これは、一体何の鍵なんだ……コウペイ?」


 赤く錆びた鍵は、とても古い年代物のように見える。鍵の後ろには、不思議な紋様の印が彫られているのが分かった。


 口から吐き出した古い鍵を、無事に俺に渡せたのを見届けると。不老カエルのコウペイは、そのまま無言で、ピョンピョンと大地を飛び跳ねながら、どこか遠くに消え去ってしまった。


 それを合図に、コンビニの周りにいた無数のカエル達も、一斉に森の奥に向かって帰っていく。



 気付くと、ほんの1分も経たないうちに。


 さっきまでコンビニの周りを取り囲んでいた無数のカエル達は、一匹残らず周囲から消え去っていた。



「――彼方様、今のは何だったのでしょうか?」


 ティーナが不安そうに俺に問いかけてくる。


「うーん。多分、コウペイが俺にこの古い鍵を渡したかったんだとは思うけれど……。これが何の鍵なのかは、まだよく分からないな」



 不老カエルのコウペイが最後にくれた、謎の鍵の正体については、依然(いぜん)としてまだ不明だが……。

 俺達は気を取り直して、改めて迷いの森の外に向かってコンビニ支店1号店を進ませる事にした。



 途中、渡された鍵の事を物知りなククリアにも聞いてみたけど……。この古い鍵が何なのかは、ククリアもよく分からないみたいだった。



「申し訳ありません、コンビニの勇者殿。ボクも色々な紋章を古い書物で見てきましたが、この鍵に彫られている紋章は初めて目にしました。お役に立てず、本当に申し訳ないです……」


「いや、仕方ないさ。あのコウペイがくれたモノなんだ。もしかしたら、数千年以上前のかなりレアなアイテムなのかもしれないしな」



 それにしても、この中でこの不思議な紋章の鍵の事が分かりそうなのは……ククリアくらいだったからな。

 そのククリアがよく分からないのであれば、もうこの謎の鍵について調べるのはお手上げかもしれないぞ。



 俺がコンビニの中で、不思議そうに赤く錆びた鍵をじっと見つめていると。


 突然、ミズガルドが近くに寄ってきて。

 注意深そうに俺が手に持つ赤い鍵を、近くからマジマジと見つめてきた。


「この鍵に刻まれている紋章……。どこかで、私は見た事がある気がするわ」


「――えっ、それは本当か? ミズガルド!? それがどこだったのか、思い出せないかな?」



 俺が慌ててミズガルドに聞いてみると。ミズガルドは両腕を組みながら、『う〜ん』と、真剣に記憶の中の糸を手繰(たぐ)り寄せようとする。



 でも……どうしてもその答えを、今は思い出す事が出来なかったらしい。


「うーん、ごめんなさい……彼方。帝国領のどこかで見た事は間違いないと思うのだけど、どうしても頭に浮かんでこないの。私の重臣にこういう紋章やマークに詳しい者がいたのだけれど。その者は、帝都を離れた時に生き別れになってしまったから、今も生きているのかは分からないわ」


「いいや、ありがとう……ミズガルド。この鍵に刻まれた紋章が、帝国領の何かに関係していると分かっただけでも十分に助かったよ!」



 何の手掛かりも無い状態じゃ、森に落とした木の葉を手探りで探し出すようなものだしな。


 コウペイがくれたこの謎の鍵が、帝国領のどこかの場所にゆかりがあるものだと分かっただけでも、俺には十分にありがたかった。



 ……それに、あの不老カエルのコウペイがわざわざ俺にくれたくらいなんだ。


 きっとこの赤く錆びた鍵は、女神アスティアの伝説に何かしらの関係があるものに違いないだろう。



「……彼方様、コンビニの後方を見て下さい!」


 コンビニ戦車を運転してくれていたティーナが、慌てて俺に声をかけてきた。


 パソコンのモニターに映る外の監視カメラの映像を見ると。ちょうどコンビニは、ようやく迷いの森の外に出た所だった。


 モニターに映し出された映像には、コンビニのすぐ後方にあったはずの迷いの森が……。一瞬にして真っ白な霧に包まれて、見えなくなってしまう様子が映し出されていた。


 もはやそこに森があったのかどうかさえ、見えないレベルで。迷いの森は完全な濃霧に包まれ、その存在を覆い隠されてしまっている。



「これはもしかして……迷いの森を覆っていた『結界』の種類が変わったという事なのかな?」



 今まで迷いの森は、一度森の中に入った人間が森の中で迷い続けるという仕様になっていたはずだ。


 そしてコウペイの体から出る『カエルの粉』を浴びていない者は、決して森の中央部にある『女神の泉』へ辿り着く事が出来なかった。



 それが今では、白い濃霧によって完全に森全体が包み込まれてしまっている。


 もしも森の結界のルールが変わったのなら、これでもう……誰も女神の泉へと近づく事は出来なくなったのかもしれないな。


 一応、またグランデイルのクルセイス達が泉に近づく事が出来ないように。女神の泉付近に落ちていた、倉持達の付けていた呪いのブレスレットは、あらかじめククリアが破壊してくれたみたいだけど……。


 もしかしたら、その必要は無かったのかもしれないな。


「でも、森の結界の仕様を変えたのは一体誰なんだ? コウペイなのか、女神アスティアなのか? それとも何かしらの仕様で、森の結界を入れ替えるようなルールがあらかじめ迷いの森には用意されていたのだろうか?」


「彼方様……大丈夫ですか?」


 俺が深く考え込んでいたのを見て。心配そうにティーナが話しかけてくれた。


「……ああ、大丈夫さ。これでもう女神の泉が再び人間の手で荒らされる心配がなくなったのなら、俺も安心だしな。さあ、みんなでいったんカラム城に戻ろう! 再会したメンバー達とも、ゆっくりと話がしたいからな」


「分かりました、彼方様! では、再びコンビニ支店を前進させてきますね!」



 ティーナが事務所のパソコンを操縦して、コンビニは迷いの森からどんどん遠ざかっていく。



 ……とうとう俺は、この森から離れるんだな。


 思えば、ここでは本当に色々な事があったと思う。



 仮想夢での悪夢の経験を全て知っているのは、この俺だけなのかもしれないけれど……。


 今となっては、改めて俺に生存のチャンスをくれた朝霧(あさぎり)に、心から感謝を伝えたいくらいだった。


 きっと、何も知らずに。

 一度もやり直しをする事もなく、この迷いの森に来ていたとしたら……。俺はティーナを、そして大切な仲間達を全て失う結果になっていただろう。


 俺がこうしてみんなと無事に過ごせているのは、未来の出来事を先に体験出来る、仮想夢の世界を繰り返し。自身の身に迫っていた危機を『叙事詩(ポエマー)』の能力を持つ、朝霧のチート能力のおかげで回避出来たからだ。


 あの時の悪夢は全て、今は俺の記憶の中だけにしか存在していない。けれど、そこでみんなが俺を助ける為に命をかけてくれた事は……例え夢の中とはいえ、全て事実に基づいているのは間違いないだろう。



 だから、大切な仲間達によって助けられた事を。俺はこれからも、絶対に忘れないようにしようと思う。



 カラム城に戻るまでの道中では、俺は再会したメンバー達から、帝国の外で起きていた出来事の話を、ゆっくりと聞く事が出来た。



 玉木とアイリーンが向かっていた北のカルツェン王国では、侵略軍であるグランデイル北進軍が壊滅し。カルツェン王国は無事に、グランデイル軍の支配から解放されたらしい。


 玉木は、話を少しだけ(にご)したけど……。


 どうやら水道ホース野郎の金森(かなもり)は、その時の混乱に巻き込まれて死亡したようだ。


 金森については、その行いの悪い評判は聞いていたし。カディナ地方で恐ろしく残酷な事をしでかしたという話も聞いていたから、特に可哀想とは思わなかった。


 ただ……また、クラスメイトが一人この世界から消えたという事実が、俺の心を少しだけ陰鬱な気分にさせてしまう。

 

 それに、死亡したクラスメイトは金森だけじゃないかった。


 カルツェン王国では、『地図探索(マップ)』の勇者の佐伯(さえき)や、『無線通信(テレフォン)』の勇者の川崎(かわさき)も命を落としている。

 その事は、事前に朝霧からも聞いていたけど。確定した情報として改めて知らされてしまうと、やっぱり悲しい気持ちになってしまう。


 そして西にある旧フリーデン王国の地下迷宮から出現したという『黒い花嫁』こと、過去のセーリスも玉木達は撃破する事に成功したらしい。



 魔王の谷を守っていた過去のアイリーンについで。


 これで5000年前のコンビニの大魔王に仕えていたコンビニの守護者を倒すのは、2人目になってしまった訳か……。


 

 大変な事態が立て続けに起きてしまったけれど。

 でもこれで、北のカルツェン王国も、大陸中央部のアルトラス連合領も、コンビニ共和国を中心とした連合軍はグランデイル王国から解放した事になる。



 残す敵の勢力は……グランデイル本国と、グラランデイル軍に占領されたカディナの街。

 そして南の帝国領に進行し、帝都を占領しているグランデイル南進軍のみという事になるな。



 そういえば、カディナといえば……香苗の口から驚くべき情報も聞く事が出来た。



 ティーナの家族の無事を確認する為に、カディナ地方に探索に出ていたザリルが無事に共和国に帰還し。何とティーナの親父さんと、アドニスさんを無事に救い出してくれたらしい。


 その嬉しい報告を聞いて、ティーナは目に大きな涙を浮かべて。顔がくしゃくしゃになるくらいに大泣きをして喜んでいた。


 特にティーナの事を大事にしてくれているアドニスさんの生存情報は、ティーナにとっては本当に心の底から嬉しかったのだと思う。



 そして、香苗は更なる新情報も教えてくれた。


 それは共和国にいる砂漠の民の娘、ターニャがコンビニの地下で『座標』を発見したという知らせだった。


 それによって、地下4階の映画館で映画の上映に成功した事。香苗はまだ見ていないらしいが、上映された映画は『マクティル王国の歴史』というタイトルだったらしい。



 俺はその情報を聞いて、体が震える程に驚いた。


 ……だってそれは、確か不老カエルのコウペイが仮想夢の中で言っていた、1万年前にアスティアというお姫様が存在した国の名前と一緒じゃないかよ!



 つまり、女神アスティアがまだ人間だった時の情報が、その映画で見れるという事になる。


 何だよそれ、めちゃくちゃ詳しく知りたいぞ。


 俺は今すぐにでも、その映画が(のど)がから手が出るくらいに見たかった。



 だが……香苗からもたらされた話は、良い情報ばかりではなかった。



 香苗はティーナには聞こえないように。こっそりと俺だけに耳打ちをするように、小声で話しかけてきた。


 どうやら、帰還したザリルの話によると……。

 ティーナの親父さんであるサハラ・アルノイッシュと、アドニスさんの無事は確認出来たけど、それ以外の家族の安否はいまだに不明らしい。


 それどころか、他の家族はグランデイル軍によって惨殺されてしまった可能性の方が強いようだ。


 そしてサハラさんは、カディナ占領事件でのショックからか……。どうやら今は完全な記憶喪失となり、精神に障害をきたしているらしい。



 更には生還したアドニスさんの口からは、信じられないような内容も伝えられたみたいだ。



 ……それは何と、アドニスさんは実は『グランデイル王家』の血を引く者であったという事。


 そして、もしかしたら……。ティーナはアドニスさんが連れ出してきた、グランデイル王家の血を引く一族であった可能性がある――という驚愕の情報を、香苗は俺だけにこっそりと話してきた。



「そんな……? どうして、そんな情報が今更になって出てくるんだよ!」


「ごめんなさい、彼方くん。私も詳しくは分からないの……。全ては、まだ意識があった時のアドニスさんの口から、ザリルさんが直接聞いただけみたいなんだけど。私もアドニスさんの体の怪我を治療する事には成功したけれど、アドニスさんはまだ目を覚ましてない状態が続いているから、その続きは誰も分からないの」



 香苗が、申し訳なさそうな顔をして俯く。


 ……いや、香苗は全然悪くない。

 むしろアドニスさんや、ティーナの親父さんの治療をしてくれて、俺は本当に感謝しているくらいだ。



 でも、確かに……。

 その内容はあまりにも衝撃的過ぎて、まだ不確定な情報をティーナには伝えるべきじゃないと思った。



 以前に俺は、倉持(くらもち)にティーナの隠された遺伝能力を鑑定して貰った事がある。


 その時に、ティーナのステータスにある称号欄が『出自不明』という謎表記になっていた事を思い出した。



 今回の香苗の話は、その事を裏付けてしまう結果となってしまった訳か……。うーん。だとしても、ティーナがグランデイル王家の王族の血を引いているなんて、とても信じられないな。



 どうしてアドニスさんは、王家の血を引くティーナをグランデイル城から外に連れ出したのだろう?


 何か赤子(あかご)のティーナの身に、危険が及ぶような事態でもあったのだろうか?


 そしてどういう経緯で、ティーナはカディナの豪商であるアルノイッシュ家の娘として迎えられたのだろう?



 養子縁組をした? 

 その事を、ティーナ自身には伝えずに? 


 だとしたら、アドニスさんとティーナの親父さんのサハラさんとの間には、何か特殊な話し合いでもあったのだろうか?



 どちらにしても、肝心なアドニスさんが目をまだ覚ましていないのなら、その情報は確定ではない。



 だからティーナに今すぐに伝えるのは、やめておく事にしよう。


 

 コンビニの中では、俺は香苗だけでなく、玉木とも色々な話をした。

 『暗殺者(アサシン)』の能力者として、大幅な覚醒をした玉木の能力アップや、カルツェン王国の新女王様と、玉木がとても仲が良くなっているという話も教えて貰った。


 何でもカルツェン王国の新女王様は、玉木の事を溺愛しているらしく。女性同士ではあるが、玉木の事を自身の婚約者として公式に宣言しているらしい。




 改めて俺が帝国領に滞在している間に、この世界では様々な出来事が、同時進行で起こっていたんだな……とマジで驚かされた。


 ちなみにトイレに引き篭もった、『コンビニスイーツの神のパティ』は、結局一度も外には出てこなかった。


 トイレの外で正座をして待ち構えるアイリーン、セーリスのコンビと。チョコミントを大量に抱えてトイレに篭るパティとの攻防はいまだに続いている。


 問題のあるメンバーを抱えてしまった事は間違いないけれど、きっとお腹が空いたらチョコミント成分を補給する為に、トイレから出てきてくれるだろうとは思う。

 戦闘能力の高いパティは、今後俺達の戦力の一員として重要になるのは間違いないだろうしな。



 そんなこんなで、約2日間の移動時間が経過をして――。



 コンビニ支店1号店は、とうとう元の出発地であるカラム城へと戻ってくる事が出来た。



 そして、帰還した俺達を待ち受けていたのは……。


 総勢10万人をゆうに超えるであろう、赤い鎧を全身にまとった帝国の正騎士団だった。


 赤い騎士達は、城の外にまで大整列していて。

 全員が一斉に頭を下げ、帰還した俺達を手厚く出迎えるという、ビックリするような光景が広がっていた。


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[一言] 一区切りですねー。 お疲れ様でした!
2024/08/04 14:12 退会済み
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