episode4~人間違い~
episode4「人間違い」
とある日の事。芸能関係の仕事をしている男は、渋谷の街を歩いていた。
すると、2人の若い女性から声をかけられた。
女性A「あのすいません」
男が振り向き
男「はい」
女性B「もしかして、芸能人の方ですか?」
男が笑顔になり
男「えぇ、知ってます?」
女性A「えぇ、いつもテレビで見てます」
男が物凄い笑顔になり
男「本当?」
2人の女性が目を合わせて
女性A「あのさ。名前何だっけ?」
女性B「えっと、確か結構バラエティ出てるよね」
男は確かに、バラエティには引っ張りだこの司会者。知らない人はいなくくらいの大物である。でも名前を思い出せないでいる二人を見て、少し戸惑いの顔を見せながら、思い出してくれるのを待っていた。
女性A「あっ思い出した。紳助だ」
男「は?」
女性B「違うよ。さんまだよ」
確かに、その二人も大物だが、俺の芸名は桑本健太。代表作にはゲーム番組「踊れ桑本商店」などがある。
てか、その二人と一緒ぐらい有名なのになぜ思い出せない。そう思っていた。
女性A「紳助じゃない?たけしですよね」
女性Aが男に聞く。
男はキレ気味に
男「違うわ。ビートじゃないし、コンビじゃないし」
女性B「じゃあ、所さんだ」
男「誰もダーツ投げてへんわ。リフォーム番組やってないでしょ」
女性A「じゃあ、上田」
男「しゃべくりやってないわ。クイズもやってないし、だからコンビじゃないって」
女性2人が悩みだす。
男「てか聞くけどさ。俺の誰だが知らないの?」
女性A「確か、違法薬物やってましたよね」
男「なってないわ。なんてこと言うんだよ」
女性B「えっと、確か俳優やってて」
男は確かに俳優も度々やっていた。
女性A「あっ思い出した。桑本…」
男はやっと来たという顔をして、笑顔になり
すると、女性Aが思いだした顔をして
女性A「あっ桑本海斗だ」
それは息子だった。愕然となり
男「てかそれ息子の名前」
女性2人は気まずい顔になり
女性B「すいません。私たち急いでるんで」
その場を去っていく。
男「てか、薬って何、あいつ薬物してるの?本当なの!」
~終~