第一章 終焉への序章
はじめまして片桐ハルマです。はじめましての投稿になるので暖かい目で見ていただけると幸いです。この作品では数多くの登場人物が出てくるので進行が遅いと思いますが、その分更新を早くしていきたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。最初なので世界観が分かりにくいかもしれませんがよろしくお願いします。
風の中で草々が揺れる。草花の擦れ合う音と虫たちの羽音。太陽と植物の匂いが広がる大草原。人や獣までもあまり通ることもないのか、踏み倒された跡など一つも見つける事が出来なない草原。子供など簡単に隠せるほど伸び切った背の高い草が、耳に心地いい音を立てながら揺れる。少し離れたところに人工の街道があるものの人気は全くない。
一つ今までになかった大きな突風が草原を抜ける。草が揺れる音が広がる。
「お姉~ちゃん。もう帰ろうよ~。きっとデマだって~。」
「そうね。もう国のはずれまで来ちゃったし、情報通りの賊ならもう少し痕跡なりなんなりあってもいいだろうし・・・。」
「ですが、情報を無下にもできません。この近くには町もありますしひとまずそこまでいきませんか?」
女性二人、男性一人。三人組の旅人が草原の中を貫く街道を歩く。大きな荷物もなく、荷馬車も見えないところを見ると日常的に旅をしているわけではないことは見て取れる。さらに荷物を持つ男性や馬、先頭を歩く女性の立派な装備からも、かなりの裕福な私生活も見て取れる。
騎士の男性の横を歩く14,15歳くらいの少女が弱音を吐く。身長は140センチくらいの小柄な体格で体に対して大きめの黄色いローブを羽織っている。両手には大事そうにきれいな装飾を施された杖を持っているところを見ると神聖系の祈祷と呼ばれる呪文を使うマジックキャスターのようだ。
「私の記憶が確かなら小一時間前にも休憩した記憶があるのですがね。」
マジックキャスターの少女ので横を馬を引いて歩く男性が半笑いで言う。三十代前半だろうか。この一団の中では最年長に当たるのだが、一番身分が低いのだろう。引く馬にも自分自身にも少なからず荷物を背負っている。しかし、ただの荷運びでもないことは身に纏う水色のフルプレートからも見て取れる。さらに、荷を持つ馬にも頭部と胸部に騎士と同色の鎧を装備している。
「それとも一休みしますか?こうしている間にも町が襲われているかもしれませんがね。」
「うぐぐ。」
騎士が笑い、黄色いローブ少女が唸る。
それな二人を見ながらもう一人の女性が笑う。ローブの少女とは2,3歳くらい離れていそうな17,18歳くらいで身長も一回り大きい。胸部と腰、小手とブーツにどれも青を基調にした金属製の鎧を身に纏っている。さらに腰からは立派な剣を下げている。
「そうですね。そこの街でで情報収集も兼ねて行きましょうか。」
一番先頭の蒼髪の女性がこの一団のリーダーなのか、蒼髪の女性の言葉にみな頷き再び歩みを進める。
太陽の傾き方からしてちょうど昼前。季節は寒い冬から春になりかけた時季。草木に青みが戻り、虫たちが地上に這い出し始める季節でとても暖かい。三人組に一行も和気藹々と歩みを進める。
風景も大分変り始めてきた。森の側面を走っていた街道から、両側に子供位なら簡単に隠れるくらいに伸び放題になった平原に挟まれた街道に出る。
ふと、背の高い草にも視界を奪われにくい淡い水色のフルプレートを装備した男性が草原の中の一点に違和感を覚える。
「あそこ何か変ではないですか?」
フルプレートを着た男性の言葉に一行は足を止め、指差した方向を見る。そこには他とは違い円形に草が短くなっていた。
「あそこですか?」
「見えないよ~」
黄色いローブを着た最も幼い少女には、この草原の草は高すぎるらしくそこまで遠くを見通すことは叶わないが、蒼髪の女性は草々の多少の高さの違いに気付く。
自分だけその状況に着いていけず、ご立腹になった黄色いローブの少女は、荷馬にされていた、淡い水色の鎧を装備した馬の上に器用によじ登ると、これまた器用に立ち上がる。
「ねぇ!あそこ、人が倒れてるよ!」
急に大声を出して草原の中の一点を指差し黄色いローブの少女が叫ぶ。
それを聞いた蒼髪の女性は、声をあげるよりも早く草原の中へ向かって走り出す。続いて黄色いローブを着た少女が馬から飛び降りると蒼髪の女性を追って草原の中へと走り出す。淡い水色のフルプレートを着た騎士も馬をなだめると後ろからゆっくりと二人を追いかける。三十メートルくらい進んでいくとそこには一人の少年が倒れていた。黒髪に色白の肌。この辺りではあまり見ない顔立ちをしている。身長は170センチ中盤位で蒼髪の女性よりも少し大きい。その体よりも大きい黒色のローブを着ている。年齢も蒼髪の女性と同じくらいの17,18歳くらいの少年。
「お姉ちゃん。大丈夫かなぁ。」
「さぁ。ダメかもしれないね。」
「えぇ!?そんなぁ。」
蒼髪の女性は冗談交じりに話しながら黄色いローブの少女と一緒に黒髪の少年の顔をのぞき込む。二人の会話がうるさかったからか、太陽の光が遮られたからか、少年の表情が歪む。
「あっ。お姉ちゃん!」
「起きたみたいね。大丈夫ですか?立てますか?」
蒼髪の女性が右手を差し出す。黄色いローブの少女が笑いかける。騎士もまだ少し遠いいようだが蒼髪の女性たちの会話から問題ないと判断できたようで笑みを浮かべている。
少年はその手を取り立ち上がる。
「ありがとう。」
草原に風が吹く。草花がこすれる音と虫の羽音。太陽と植物の匂い。そして、僅かな人々の笑い声が広がる草原。
二人は出会い、物語は始まる。
どうも片桐ハルマです。初めての投稿でしたがいかがだったでしょうか?何かしらの小説などに似ているかもしてませんが、私の中では完全オリジナルの作品になっています。前書きにも書きましたが進行が遅いと思いますので、出来るだけ期間を空けずに投稿して行きたいと思ってます。1ヶ月に3本くらいは出し続けていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
又、合間に読みやすい長さでの投稿になっていくと思うのでガッツリ読みたい方にはもどかしい思いをさせると思いますがそこはご勘弁ください。(そんな読者さんが来てくれることを願ってます)ではでは、挨拶はこれくらいにしておきたい思います。
ご愛読ありがとうございました。次作も読んでいただけることを心より願っております。