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IV
僕雪羽とのゴタゴタに体力をすり減らした僕は午後の授業は寝て過ごし、放課後は駅前を適当に回っていた
適当に入った喫茶店から外を見ると遥か遠くに高々とそびえ立つ壁に少しだけうんざりした
あの壁の外で戦争が起きていて、勇者や悪魔が殺しあっている
まるであの壁僕らの生活を限っているなんて少し詩的過ぎるだろうか
僕もいい歳だから、そういう病気からは卒業しなければ
と、考えるくらいには余裕がある
雪羽と遊んでいるうちに少しだけ僕の心は埋まっていたのかもしれない
次くらいはゆっくり付き合ってやっていいかな
とか思ったりした