3.スタートライン
---気が付くと、街の入り口に立っていた。噴水がかすかに見える。たぶん、広場はそこらへんだろう。
あたりを見渡すとついさっき、ログインしたプレイヤーであふれていた。俺みたいな全身真っ黒の奴はいなくて、主に鎧を着た奴らが多く見られた。
さすがファンタジーってところか。ただ、変態もいたことは頭のメモリーから消去した
そういえばアイツ、話が終わってないのに無理やり飛ばしやがったな!
次、会ったら後頭部に蹴り入れて泣かしてやる!
「インしたら広場だったな。言われてないけど一応、連絡入れるか」
その場をタッチし、メニューウィンドウを開く。そこには
【Status】
キャラ名、レベル、スキル、ステータス、ギルド名、称号が見れる。現状はこんなカンジ
クロノ Lv:1
【称号:初級刀銃士】
STR:50
VIT:5
INT:5
MIN:5
AGI:50
DEX:5
称号あったんだ。初級刀銃士って武器依存の称号だな。何にも補正ないし称号ってたしかスキル習得と一緒で何かしらの行動とか一定回数の攻撃したりしたらとかいろいろな条件で獲得できるのと同じだったな。あとは称号獲得で使えるようになるAS/PSがあったりしてあと・・・なんだっけ?
【Equipment】
現在の装備
【Item】
現状所持してるアイテム。容量枠は50、一個単位の最大所持数は99
【Skill】
現在、習得したスキルの詳細が表示されている
まとめるとこんなカンジ
【Equipment】
メインウェポン:古い刀 STR+50
サブウェポン:錆びた銃 AGI+50
tops:黒のコート AGI+3 VIT+1
inner:黒のシャツ AGI+2 VIT+1
bottoms:黒のズボン AGI+2 VIT+1
shoes:黒の靴 AGI+3 VIT+1
【Item】
下級HPポーション×10
HPを20%回復。売却可
下級MPポーション×10
MPを10%回復。売却可
【Skill】
生存本能:即死級のダメージでも必ず、1だけ残る:PS
疾走 :遠距離系武器AGI+10% 発動時間60秒:AS
危機察知:攻撃の軌道が見える:PS
決死の一撃:HPが1になるダメージ受けるまたは1なる行為をした時、強制的に
STR,AGIが25%上昇 発動時間、戦闘行為終了まで、回復不可:PS
討刃:近接系武器STR+10% 発動時間60秒:AS
ほかには
【Frend】
フレンド登録したり、連絡をとったりする
【Guild】
ギルドに所属するとギルド内掲示板を使ったり、ギルドメンバーのみのチャットができる
【Party】
パーティー申請したり、パーティーメンバーが表示される
【Duel】
主にPVP。プレイヤーの一対一の戦闘に使う。
【Opution】
ゲームでの様々な設定を変更できる。主に視点変更から戦闘画面まで
【Link】
インターネットにつないだり、掲示板をゲームから見れる
【Logout】
言わなくても分かるけど、ゲームをやめる時に使う
「何でか解説してたけど・・・たぶん、フェリのせいだな。更科に連絡するか」
一応、フェアリードリームに使ってるアドレス聞いて正解だったな
俺はメニューから【Link】経由でメールアドレスを入力し、送信した
“今、ログインした。広場に行く”
その直後、即座に返信が来た
“了解しました~早く来てください。ちょっと困ってます”
ログインして、早々トラブルって何してんだよ・・・
さっき、見えたところだろう・・・
たしか、アイツのアバターは、エルフで髪と眼を水色にするって言ってたな。あとは知らないけど・・・
マップを見ながら、広場に着くと更科もといキャラ名:ミズキがナンパされていた
「キミ、かわいいね。僕達とパーティー組まない?」
一人は金髪オールバックに赤目で金色の鎧男である。某なんとか王みたいな恰好だな
「ソウソウ、一緒に行ったら楽しいヨウッ!」
もう一人は色黒で旅人の服なのにバンダナにサングラス・・・違和感がすっげぇあるよ
変な奴らにからまれてる。普段なら関わりたくないけどしょうがないか・・・
「待ったか、ミズキ」
わざとらしく、待ち合わせした感を出してみたが・・・
「遅いですよ、クロノ君」
ほっとした表情でさっと俺の後ろに回るミズキ
「後ろに回るな!面倒事を押し付ける気か」
振り返り、ミズキの行為を非難する
「分かってるならどうにかしてください。ほら相手の方も怒ってます」
当たり前のように言い、前方の二人を指し示した
たぶん、それお前の所為だからな。矛先はお前から俺に変わったからな!
「きみ、その子は僕達が先に声をかけたんだ。さっさと離れろよ」
と金色鎧
「ヨウヨウ、ユー!僕たちが先ダヨゥ!!」
と違和感のある旅人サングラス
「だとしても、コイツが困ってるからやめてくれない?それにアンタ等がいくらやっても何回やっても靡かないから無駄だ!」
そう言い終わった瞬間、二人の顔から青筋が浮かび上がってくるのが見えた
さすが、VR!リアルに表現してる~
「君のその調子に乗った態度が気に入らない!僕はβテスターだ。その減らず口を叩き潰してあげよう」
「ユー、ラッパーを怒らせるとビートがヒートするゼ?」
「二人とも怒らせたみたいだ。困ったなぁ」
クロノは困った口調とは裏腹に獰猛に嗤った
「表情と口調が釣り合ってませんよ?」
その表情を見たミズキからツッコみが入った
「久々にPvPなりそうなんで楽しみなんだ」
---DUELが申し込まれました