15.ご挨拶
若干暴走気味に書きました。多々乱文があるかもしれない・・・
タイトル変更しました
「むむむ!!!」
彼女はいつになく真剣な顔でそれをじっと見つめている
「・・・早くしてくれよ」
俺は待ちたくないが待っている
「・・・もう少し待ってください」
その様は他人から見ればバカらしく映る。いや、本当にバカらしいんだけど・・・本人はいたって真剣なので口は挟まないけど・・・
「決めました!今日はこのタコさんウィンナーと玉子焼きを交換してください」
「・・・ほらよ。先に置いておくからな」
玉子焼きを一切れ弁当の蓋に置き、代わりにタコさんウィンナーを一つ更科の弁当からそのまま口に運ぶ
「ありがとうございます。黒川君のところの玉子焼きって少し甘くて美味しいんですよね」
更科は玉子焼きを一口食べてパッと満足げに向日葵のような笑みを作る
「そりゃあよかった」
現状、時間は昼時でいつも昼飯を誘ってくれる更科と机を付け合わせて食べている。
飯は一人で食べるよりも二人の方が旨いし、別に更科と食べるのも嫌じゃない・・・
ただし・・・・・・野郎どもの恨みや嫉妬を孕んだ視線が体を貫いてるのを除けば・・・尚良い。原因として更科本人の容姿がよく出来ていることが一番の原因と言えるだろう
「・・・はぁ」
「・・・ため息を吐くと幸せが一つ減りますよ」
「知ってる」
「・・・悩み事ですか?」
「今日は紅蘭さんからも呼び出しの日だな~っと思ってな」
「なんだ・・・ステータスの心配ですか」
「ああ」
「もしも・・・「おーい、黒川。お前にお客さん」・・・ですか?」
更科が何か言っているところをクラスメイトに遮られた
「え、何だって?」
「また後で話します。先にお客さんの方へ行ってください」
「悪い」
席を立つとお客さんの方がこっちに向かって来た
「遅い!私が呼んだら5秒で来なさいよ!バカ」
机を手で叩き、青髪の一つ結びにした少女は俺を鋭く睨み付けられる
「ごめんなさい。止めたのだけど・・・この子が言うこと聞かなくって」
一緒に来た紫のセミロング少女はまるで保護者のように謝る
「いいよ、恵美が悪いわけじゃないから。葵が待つのが苦手なだけだ」
「うっさい!私はアンタに用事はないけど暇だから来てあげた」
「葵、会いたくなったって素直に言ったほうが彼に伝わると思うのだけれど」
恵美はただ妖しく笑みを作ってみせた
「うっさい!恵美はよけいなことは言わないで」
葵と呼ばれた少女は恵美の言葉に反応して声高く言い返す
「・・・お前らうるせぇよ。口喧嘩するならよそでやってくれ」
二人は周りの視線が集中してることに気づき、その熱は一気に鎮火する
「・・・・・・ごめん」
「貴方の言うとおりね。私が軽率だったわ」
「分かればいい。二人とも昼飯喰ったのか?」
「「まだ、だから持ってきた」」
「更科、悪いけどコイツら入れてくれ」
「・・・はい」
水姫は先の小さな騒動から受け入れるしかなかった
「ごめんね、ミズキ」
「食事中に申し訳ないわね、ミズキ」
「あれ?私、お二人に名前言いましたっけ?」
「・・・お前ら、隠す気ないだろ?」
「だって・・・ミズキって髪色と眼以外そのままなんだもの」
「あまりにも変化がなくて・・・バレバレよ」
「お前らだって変わらないだろ?」
「えええ?えええええー」
更科は俺たちが言っていることにやっと気づいたようだ
「アオヒメさんとエミルさんですか?」
「そういうこと、やっと気づいた?キャラ名はアオヒメ、リアルは満嶋 葵」
「リアルもそんな感じなのね貴女。分かってると思うけどキャラ名はエミル、リアルは湯川 恵美」
「二人はいつから気づいてたんですか?」
「「この教室に来てすぐ」」
普段、仲悪いのになんでこういう時だけぴったりなんだ?
「黒川君、知ってたなら何で教えてくれなかったんですか!」
「コイツら、ゲームもリアルもあんまり変わらないから気づくかと思ってな・・・」
「まったく気づきませんでした。それよりも・・・二人とはどういう間柄ですか?」
「幼馴染」
と昇
「腐れ縁」
と葵
「爛れた関係」
と恵美
「恵美、公共の場でよけいなことを口走るな」
気づいていて無視をしている視線がより濃密なものに変化したことを背中で理解してまった
「あら、何かよけいなこと言ったかしら?」
分かっていて恵美は妖しく笑みを作ってみせる
「お前はそういう感じのやり取り好きだよな~」
「とても好きよ。だって貴方がイヤそうな顔するじゃない」
・・・俺限定の嫌がらせかよ!態度が横柄になっているような気がする
「何かしら「・・・俺限定の嫌がらせかよ!」とでも思ってるの?」
人の心を読むな、普通に会話を続けるな!
昇は恵美の口撃にただ、顔をしかめるばかりだった
「分かりやすい貴方が悪いわ。まずは顔に出さないようにする練習をしてからなさい」
それができたら苦労しない。そしてもうやめろ!!!!俺の・・・
「・・・もうやめて・・・精神がもたない」
黒川 昇という人間は打たれ弱い一面があった
「今日はこの辺でやめてあげようかしら」
恵美は妖しい笑みを浮かべてそう告げた
「あの、アオヒ・・・満嶋さん。二人のあれは何です?」
「葵でいいわよ。あれは・・・二人の恒例行事みたいなものよ」
葵は目を細めて二人を見ないようにして水城に目線を向ける
「変な行事です。実際のところどういう関係なのでしょうか?」
「ただの従姉妹」
「そうよ。彼と私は親戚、そこの葵よりも深く長い付き合いがあるの。私の事は名字で呼ばないで恵美よ、恵美!!!」
恵美は高笑いをして横柄な態度を崩さない。これが彼女の通常運転である。
「はぁ・・・分かりました。恵美さん」
水姫は若干、恵美の態度に引きながらも上手く顔を隠した
「もう用は済んだだろ?俺の平穏な学校生活のために自分の教室に帰ってくれ」
気を見計らったように帰れと二人に言う
「分かった!また後でね、昇。休みの日にあそこに行くから付き合いなさい」
「帰ってほしそうだから帰ってあげるわ。残りはあっちでしてあげるから楽しみになさい」
「あっそ、了解」
帰る二人に返事をしてしっしっと手を振った
「嵐みたいでしたね」
「あれはそういうモノの思って接した方が楽だぞ」
「そうです・・・ね?それと黒川君・・・」
水姫は首を傾げながらも概ね了解の意を示して更科は顔を朱く染めてはずかしそうにしている。
「何だ、トイレか?それなら漏らす前に早く行けよ」
黒川 昇にはデリカシーという言葉がなかった
「人が緊張してるのにデリカシーありませんね」
「それは悪かった。漏らす前に行けよ?」
昇は悪びれずに愚行を繰り返す
「違います!私のこと、ミズキって呼んでください」
さっきよりも顔を染めて教室に響くような大きな声でそう告げる
「分かった」
了承してすぐ、後ろを振り返ると呪詛を唱え始める者、悔しそうに血涙を流す者、ただ無言で眼だけで人を殺せそうな者が多々見受けられたがわざとそれらに向けて殺人鬼よろしくな笑顔で怯えさせた
「これで私の好感度が上がりました。頑張ってくださいね昇君」
ミズキは向日葵ような笑顔を見せてくれたが残念なところはブレないなぁ
「つまらねぇこと言うなよミズキ」
それから数時間のあと・・・再びゲームの世界に舞い戻った




