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プロローグ

初投稿です。緊張します。


その日はとても晴れた日だった。

シエラ国の王女アリシアは王室所属研究室の図書室でツタ植物の生長記録を調べていた。


大陸の国家で双璧のうちのひとつ、グランドール皇国の皇帝カーライルに嫁ぐまで半年もない。

気候がだいぶ違う皇都でも育つ植物を選ぶためだ。

穏やかな午後の陽が差し込む部屋はアリシアがめくるページの音しか聞こえない。

その静寂をかき消すようにバタバタと走ってくる音がする。


アリシアは顔を上げ、入り口に目をやった。

入り口が開くと同時に侍女のサキが今までに聞いたことのない大きな声で叫んだ。

「姫さま!」

悲痛なまでの声だ。

「ステラ、どうしたの?そんなに慌てて」

ステラは息を整えることもせず、アリシアの元へ近づき、両膝をついた。


そして、告げた。


「カーライル皇帝が、・・・お亡くなりに・・・!」


ステラが閉め忘れた入り口から入ってきた風が、アリシアの本のページをめくっていった。




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