表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無情の魔術師  作者: 情緒箱
第七章:学園祭編
80/89

第七十五話:終わってほしい今日この頃

 各教室全員が準備を終え、緊張が高まった時、校内放送が流れた。


『─これより、セレスティナ学園祭を開催いたします』


 その合図と同時に各教室の空気は変わっていった。

 教室の中でも分かるほど窓の外から歓声、浮足立った足音が響いていた。

 廊下にも既に人の気配が感じられる。


「よし、みんな緊張せずに、練習通りにやろう!」

「「「おー!」」」


 ユーベルトの掛け声に全員で返した後、看板メイドであるニナとアーリアが扉を空け、天高く声を出した。


「「お帰りなさいませ、ご主人様〜!」」


 揃った声と共に、最初の客達が流れ込んできた。


「うわ、もう満席!?」

「ちょ、ちょっと待って、順番に!」


 最初だからあまり来ないだろうと予想していた男子生徒達は慌てて誘導に回り、ユーベルトが即座に指示を飛ばす。


「奥から詰める!追加席出す!」


 開始五分。  メイド喫茶は、すでに戦場と化していた。


 ミリアはというとだが…


「……なんで、こうなる」


 当初「奥で補助」だったはずが、気づけばホール中央に立たされていた。

 単純に、最初に来る客数を読み間違えたせいで人手が足りなくなってしまったのがあるのだが、もう一つ理由がある。


「すみません、注文お願いできますか?」 「こちらも……!」


 落ち着いた所作そして、化粧をしたことで完璧に女子の顔になったミリアの顔は、暇な客達を注目させるのにぴったりなのだ。


「……はい、ご注文承りました」


 微笑みながらも抑揚のない声で応対すると、目の前の客が一瞬固まる。


「……あ、ありがとうございます……」


(何今の間。怖いんだけど)


 ミリアは内心首を傾げながら、注文票を受け取って厨房役の生徒へ渡す。

 その様子を見ていた別の客が、ひそひそと囁いた。


「ねえ、あの子……」

「うん……すごく、綺麗……」


(聞こえてる。普通に聞こえてるから…!)


 恥ずかしさの現れである赤面が気づかれないよう動きつつ、ミリアは思った。


(早く終わってくれ、この時間!)

評価、ブクマなど、投稿の励みになりますので、どうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ