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無情の魔術師  作者: 情緒箱
第六章:大会編
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第六十六話:違和感

「皆さんそろそろ…他校の生徒と顔合わせの、お時間となりますので…会場にお集まりください」

「もうそんな時間なのかい?」

「早く行くぞ。おいオルフェ嬢、失神してないでさっさと会場行くぞ」


 * * *


 セレスティナ、ゴードン、カロライナの代表生徒と引率の教師が挨拶を始めた。

 セレスティナに訪れたのは2校共に参加者3名の男子生徒と引率の教師の4人。

 三校の代表が形式的な言葉を並べた。

 その中の、ゴードンの代表生徒は、カイルだった。


(カイル?どうしてここにいるんだろう)


 * * *


 挨拶回りの流れで、カイルは引っかかる生徒と出会った。

 セレスティナ校の運営担当らしき少年。

 落ち着いた所作、無駄のない視線。


「初めまして。ゴードン校のカイル・ラックゴールです」

「セレスティナの、ミリアです。…運営担当をしています」


 短く軽い握手。


「失礼を承知の上での質問なのですが、よろしいでしょうか」

「構いません」

「何故言葉の歯切れが悪いのでしょうか」

「喉が、焼けていますので」

「…すみません。配慮が欠けた質問でした」

「お気になさらず…それよりも、もうすぐ、始まってしまいますよ」

「…ああ、ありがとうございます。それでは、また」


 カイルは背を向けて思った。


(……妙だ)


 どこかで会ったことがある気がする。だが、思い出せない。


(…もどかしい。それにしても、僕がこんなに気になるのも珍しい)


 先程の少年の特徴は髪と目だ。

 まず銀髪というのが珍しい。銀髪はこの国では早々見ないため、会ったら簡単に忘れない。

 そして目だ。あの目はカイルを見ていなかった。カイルを何でもない存在として見る目だった。

 カイルは過去に見た気がしたが、どうにも思い出せなかった。

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