プロローグ
─レティーラ王国─
それは、世界有数の大国の一つ。
広大な国土面積を誇る大国。
医術・魔術・教育が高い水準で行われている国として有名である。
レティーラ王国では、主に8の都市に分けられる。
王都、王都を囲う三都市、そして東西南北の都市。
王都を除く7の都市には『七賢者』が滞在している。
それは国防、都市の監視、他国への牽制を兼ねている。
そんな中、レティーラ王国の西部:バルドン伯爵領にて、事件は起きる。
─────
とある日。
平穏な日常を堕落に暮らす人々は今日、それは当たり前ではなく、運が良かったからこそだったと思った。
その日、翼竜の群れが発生した。
これにより、バルドン伯爵領は多大な被害を受け、王は急遽『無情の魔術師』が対応するよう命じた。
しかし、問題が起きた。
厄災『白龍』『黒獣』が出現したのだ。
厄災とは、巨大都市を破壊し、下手をすれば一国家すらも崩壊させられる事象に認定される。
七賢者ですら一体討伐するのに最低二人は必要な相手。
更に、最悪な事態が起こる。
少数精鋭部隊、謎の敵対勢力の侵略だ。
身元は分からないものの、翼竜を単独討伐するほどの実力であると、報告に記載されていた。
報告者から報告を受けた王は、事態を重く受け止めた。
そして一時間後、『国家崩壊』の危機として、『結界の魔術師』並びに『沈黙の魔女』を派遣させようとした。
しかし、同時に急報が届いた。
(もしや、隣国からの宣戦布告か…?)
と恐れながらも報告者から聞いた王は、腰を抜かしたのだという。
その内容とは─
「急報。
『無情の魔術師』様が『白龍』『黒獣』を討伐。
翼竜の群れは『無情の魔術師』様の指揮・補助の下、バルドン伯爵騎士団が制圧。
また、敵対勢力の殲滅、『無情の魔術師』様により報告・確認済み。
敵対勢力の内二人を生け捕りに成功。
現在、その2人を遠隔により『夢見の魔女』様が精神干渉魔術を行使し尋問中」
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