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見上げればそこには三日月があって、それは私たちをみて微笑んでいた。私たちはただ、ひた歩いていた。ただただ、歩いていた。歩く理由があるのかすら定かではなく、寒々とした風が吹き付けるにもかかわらず、私たちは歩いていた。見上げればそこには上弦があって、それは私たちを見てはにかんでいた。私たちは尚も歩く。歩く理由を見つけるために。私たちは止まらない。ちらちらと珪石の粉のような雪が降るなかでも。見上げればそこには満ち足りた月があって、それは私たちを見て、満天の笑みを浮かべていた。
見上げればそこには三日月があって、それは私たちをみて微笑んでいた。私たちはただ、ひた歩いていた。ただただ、歩いていた。歩く理由があるのかすら定かではなく、寒々とした風が吹き付けるにもかかわらず、私たちは歩いていた。見上げればそこには上弦があって、それは私たちを見てはにかんでいた。私たちは尚も歩く。歩く理由を見つけるために。私たちは止まらない。ちらちらと珪石の粉のような雪が降るなかでも。見上げればそこには満ち足りた月があって、それは私たちを見て、満天の笑みを浮かべていた。