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何気ない日常。そのさなかにありながら、非日常的でどこか幻想的な時。そんなときは、きっと、宇宙の果てまで透けて見えそうな、澄み切った青空と、そこに浮かぶ白い虹のような雲が、太陽で少し甘そうなレモン色に照らされていることだろう。そして、そんな中に、清々しく、まだ何の匂いにもなっていない風が、きっと吹いて来てくれるのだろう。そんなことを想って空を見上げると、真ん中のほうがまだ光りきっていなくて、薄い灰色の、なりそこないの。上弦の月があった。そして、それはひつじ雲に隠れたり出たりしながら、薄い黄白色に光っていた。




