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転生

こんにちは、夜です。

このお話は飼い主を待つために魔女に転生した1匹の猫の物語です。

どうぞお楽しみください。

突然ですが、私は猫です。

今は右手に杖、三角帽子を被り、ローブを纏った魔女ですが、前世は猫だったのです。

数日前、とある家にて…

「こう!起きないと学校遅刻するよ〜」

この家のお母さんらしき人の声が部屋に響いた

「もう少しだけ〜」

小学生ぐらいの少年はそう言いながら布団の中に顔を隠した。

「もうそれ5回目よ!なんならもう間に合うかわからない時間帯になってるじゃない!」

「え…まず!」

こう君はそう言いながら急いで着替え始める。

そんなやりとりを聞きながら私は今日ものんびり寝る…おっと、紹介が遅れちゃいましたにゃ

私はこの家に飼われてる猫だにゃ!

名前は…なんかみんなからモモって呼ばれてるから多分モモだにゃ!

ある日捨てられてるところをこう君に拾われてなんだかんだここに住んでるにゃ〜!

こう君は毎日撫でてくれるしご飯もくれる、膝の上に乗れば笑ってこっちを見てくれるし体調が悪い時は近くで一緒に寝てくれる…すごく優しい良い人だにゃ…

「お母さん行ってきます!」

お、こう君やっと学校行くのかにゃ、なら私も外に出るかにゃ

私はそういうと猫用のクッションから出てこう君が開けた扉が閉まる前に外に出た

「今日は公園にでも行こうかにゃ〜」

私はそう思いながら家と家の隙間をのんびり歩いていた、すると隙間を抜けたところに横断歩道に捕まってるこう君がいた。

「こう君まだこんなとこに、早くしないと遅刻しちゃうにゃよ〜」

こう君は遅刻すると焦ってるのかずっとその場で足踏みをしている。

やがて信号が青になり走って渡ろうする。

するとそこにみるからにスピードが落ちないトラックがこちらに向かってくる…その先にはこう君が!

「こう君!」

私は横断歩道に飛び出てこう君の背中に体当たりをした。

こう君はモモに押されトラックに轢かれることはなかった。

「モモ…?」

この時の私は気づいていなかったけど、私はトラックに轢かれていた…

こう君は急いでモモのもとにいきモモを抱きしめた。

「足が動かない…痛い…あれ…こう君なんでそんなに泣いてるのにゃ…?こう君…何か叫んでる…?でも何も聞こえないにゃ…でもとりあえず助かったなら良かったにゃ…なんだか…眠いにゃ…」

・・・

「こんにちは、猫さん」

そんな声と共に私は目を覚ました。

「・・・ここはどこにゃ…?あれ…喋れてるにゃ…」

「ここは天界よ、そして私は女神、あなたは自分の飼い主を守りトラックに轢かれちゃったの、喋れるのは私が一時的にそうしてるだけよ、なかってのもあって語尾ににゃがついちゃってるけど」

私は、ここで初めてトラックに轢かれたことを知った…

「てことは、私死んじゃったのかにゃ…?」

私は聞くと女神は、

「そういうことになるわね」

「そうですかにゃ…」

まだこう君と過ごしたかった…この時の私はそう言う気持ちでいっぱいだった…

「ねぇ、猫さん?提案なんだけど」

「なんにゃ…?」

「この世界って転生っていうものがあるの、そしてこの転生というものは寿命でなくなった後でもできるものなの、望むなら前世の記憶を持ったまま」

この時のまだ何を言いたいのか私にはわからなかった…

「そして転生先はこことは違って物凄く長寿なものもいれば不老不死もいるの、提案っていうのは長寿、または不老不死になって転生してそのこう君が来るのを待ってみたら…?」

「ほんとかにゃ!?」

「長くはなるとは思うし動物は転生した試しがないから上手く行くかはわからないけど…」

私はこう君にまた会いたかった…あんな形でお別れはしたくなかった…

「お願いしますにゃ!」

「分かったわ、なら今から選択肢を書いた紙を渡すからどの種になりたいかとかを教えてちょうだい」

女神は私に種族が書いた紙を渡してきた。

「どれが良いかにゃ…」

エルフ、ドワーフ、フェニックスと人間のハーフ、飼い主が転生してきた後もずっといれるように長生きなものから選びたかった、そして飼い主としっかり言葉を交わしたくて話せる種族を選びたかった。

紙に書いた種族を見ていくと「魔女」という文字があった。魔女、主に攻撃などの魔法が使える。その気になれば花を咲かせたりある一定距離の季節を変えたり空を飛べたりする。

「魔女がいいにゃ!」

すると女神は

「あらら?魔女はエルフたちと比べて寿命は短いわよ?いいの?」

「いいにゃ!魔女になって、いつか飼い主が来たら飼い主の周りにたくさんのお花を咲かせるのにゃ!」

「あら素敵!」

女神はそういう時少し考え

「それなら私もサービスしちゃおうかな!寿命はエルフたちと一緒にしてあげる!」

「いいのかなにゃ!?」

「そのかわりあったの世界で他の女神と会ったとしてもこのことは内緒よ?」

私は目を輝かせ

「ありがとにゃ!」

と言った

「じゃあ種族は決まったわね、他に何かして欲しいことはある?」

「他にして欲しいことにゃ?」

「えぇ、たとえば強くして欲しいとか、最初から魔法が全部使えるとか他にも些細なことでも」

私は考えた…そして、

「じゃあ語尾のにゃを消して欲しいにゃ」

せっかく飼い主と会うなら私は人間のように喋りたかった。

「分かったわなら消すわね」

すると女神は手をこちらに目の前で手を振った。

「はい!できたわよ」

「もうできたの?…ほんとだ!私普通に喋れてる!」

すると女神は

「他に何かある…?」

私はもう一度考えた…飼い主と会うためにずっとあっちにいないといけない…なら生きていないといけない…

「なら私を強くして欲しい!飼い主に会う前に死んじゃうのは嫌だから」

「分かったわ!確かにあちらの世界にはさっきまであなたがいた世界と違ってモンスターがいて、おそらく戦わなくちゃいけない時があるの…じゃあ魔法使いらしくマナが切れない体にしてあげる!これで魔法がいくらでも打てるわよ!お花もたくさん出せるわ」

女神はそういうとまた手を振った。

「できたわよ」

「ありがとう!もう大丈夫!」

すると女神さんは、

「魔法何も覚えてないけど大丈夫?自分で集めなきゃいけないわよ?」

「いいの!こう君が来るまで長い時間がかかるだろうしそれまでにゆっくり自分で集めていく!それに…」

私はそういうと、

「自分の手で習得した魔法でこう君を驚かせたいんだ!」

女神さんはそう、というとこちらを見てにこりと笑い

「それでは転生の準備ができました、汝がまた大切な方と再開できるとを願っております。」

と言った。

「女神さんありがとう!行ってきます。」

すると女神はもう一度笑い

「気をつけていってらっしゃいませ」

と言った。

だんだん視界が白くなっていく…

目が覚めるとそこは辺り一面お花だらけの草原だった。

右手には杖、服装は魔女といえばという三角帽子にローブを着ていた。

女神さんがサービスしてくれたみたい

「よし、これからこう君が来るまで頑張るぞ!」

こうして私の長い長い物語が始まるのでした。

というわけで改めましてこんにちは、夜です。

お話どうだったでしょうか?

もし、お楽しみいただけたのなら良かったです。

続きも書いていく予定なのでこれからよろしくお願いします。

そして僕の他の小説の続きを楽しみにしている方々、もしいらっしゃったらもう少しお待ちください、もうすぐ最新話上がるので。

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