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KARASUMA  作者: MIMIZU
1/3

入学式

「最優秀生徒に選ばれた名誉ある生徒代表,

烏丸雷蔵,壇上に」


「ハイ!」


皆がその威風堂々,文武両道の存在を畏怖と

カリスマ性に満ちた支配者を見上げた,だが

その君臨すべき者は支配とは違う皆と同じ

親の目で見下ろすことはせず平坦に同じ目を

していた。


目の奥底には燃え上がる活気に満ちた彼を

皆が惚れたのだ,話す内容を覚えていないもの,

話しを聞かないもの,全ての生徒は無関係に

それを脳裏に焼き付けた。


壇上に上がりマイクを手に取り

話出す。


そして短く要約された代表挨拶の諸々のスピーチを終えて自席に戻って行く。


「(この地獄の花形の様なこの場所を変えるの

は,奴なのではないだろうか)」


っと,ある2学年の生徒は感じていた,入学式と

クラスの軽い新入生説明会と自己紹介を

終えて帰路について居ると。


「おいそこの君,新入生代表の君だよ」


「なんでしょうか?先輩」


2学年の先輩一人が突っかかって来たのだ。


「君は一体どれほどの強さなんだろうか?

いやステータス評価など今はどうでもいいな,

偏差値90,その上カリキュラムも専門性から

超難関とされるこの学校の入学試験を合格

したのだからな」


「はぁそれで用事は一体」


「結論から言うべきだったな,可愛がりに

来てやった」


次の瞬間,先輩は日本刀を取り出して速剣を

かます。


「ほうやっぱり強いじゃないか」


剣速は時速300kmと新幹線並みの速さを

ひょいと避けて見せた。


「びっくりしましたよ」


「びっくりだと?眉一つ動かしてないのにか?

表情や声だけで分かるぜポーカーフェイス

でも心理学的な感情制御でもないってのはな」


更に加速する剣撃真向斬り,袈裟斬り,一文字斬り,逆袈裟斬り,左袈裟斬り,左一文字斬り,左逆袈裟斬り,突き,燕返し,基礎技から応用の

特殊な技術まで縦横無尽に斬撃が飛ぶ。


「やめて下さいよ,先輩」


「反撃の1つでもしてみたらどうだ!」


あらゆる剣技,剣術を叩き込むが全く体捌きだけで柔軟に対応する,無数の角度や絡めてを

使った剣技通用せず。


「そろそろ本気で冗談じゃあなくなりますよ?」


「冗談だと?なら次は他の武器を使うかぁ!」


そう言うと隠して携帯していたナイフを取り出す。


「グサグサグサグサァァ!」


秒間に20の刺突が飛ぶ,本来なら人間の神経が知覚出来る速さを超えた速さだが。


「,,,」


「なんなんだよテメェ!警察の捕縛術と加えて軍隊式のナイフ捌きすら喰らわないって!

(サイボーグ化して本来靱帯には出せない

出力の刺突速度だぞ⁉︎)」


「いくつかの武器を扱えて3流,あらゆる武器を扱えて2流,環境を含めた武器ならぬ武器や

形すらない空気を使えて1流,わかるかい?

君が目の前にしているこの僕の居る領域が」


「ど三流かな?」


「超一流,それこそが俺だ!」


次に先輩は土を蹴り目を潰して煙幕による

完璧な目隠しに作戦に掛かる。


「そして身体に土をつけて」


擬似的だが即興で完璧に透明人間化する。


煙が離散する。


「フゥ」


一息たった一息の肺活量だけで煙玉や土や

科学的な煙事吹き飛ばしたのだ。


「(何ぃ⁉︎っっっフ,な〜んちゃって,見えない

よなぁ)」


「あれ?先輩?おーい」


あたりをキョロキョロと見回すが

そこには誰もいなかった。


「(息を殺して足音や存在感を完全に消して近寄る)」


だがしかし。


バゴーン。


「先程私にした質問を再度掘り返しましょう」


「いくつかの武器を扱えて3流,あらゆる武器を扱えて2流,環境を含めた武器ならぬ武器や

形すらない空気を使えて1流,わかるかいっと

先程あなたは私に言いましたよね?」


「武器技術を素手格闘技に流用した特殊技巧や

ありとあらゆる動物を象形化した文化的伝統技巧諸々の全肉体技術を含めたあらゆる格闘技,

流派,体術を素足素手で全て使えて初めて

超一流って肩書を名乗ることをおすすめしますよ,先輩」


先程から既に完全に消え切った先輩など既に

気づいて居たのだ。


「(匂いはない,足跡もない息すら聞こえないその上環境に合わせて変化する迷彩服に土を全身につけたんだ,サーモグラフィーすら映らず監視カメラにすら感知されないんだぞ⁉︎)」


「小慣れた動きから既に幾数回と隠蔽して

認識阻害に近しい隠蔽工作技術を得たん

でしょうが,無駄極まれりですよ,これは

全方位型感知術グランデを使用して居ました」


「んな⁉︎気づいてなかったじゃねぇか!」


「演技と言う概念を知らない人でしたか」


「が⁉︎」


「そんな小手先の術ではない,完成した影を

見せてあげましょう」


するとシバリングの様に震え出した。


「んな⁉︎残像?」


「まだまだ」


瞬間影すら消えていくた。


「む,どこに行った⁉︎」


トントンと肩を叩かれる。


「忍足と言う技です」


「んな⁉︎透明纏いではないまた新たな技術か?

それとも銃より早く動く肉体か?」


「抜き足差し足と息殺し,この2つの基礎的な

体が使える歩法と呼吸法の完成形を同時に

使用する,僕だとそれらに加えて毎秒10万Hzの空間認識能力,感知力を使って相手の動きを

把握しつつします,単純な話言ってしまえば力業が半分の技術ではありますがね,僕の様に

感知を加えるなど人によりまちまちな精度

なんですよ」


「んな⁉︎鍛えた身体と基礎技術だけで⁉︎」


「誰にだって出来ますよ,小手先を極めて

生まれる足捌きですから言ってしまえば

これも小手先,ですがね」


ニコっと薄っぺらに笑う顔は,爽やかだが狂気に満ちた,猛禽類のような様相だ。


「(我の師匠,怪僧カンガクが使っていた

忍法の1つ忍足だと⁉︎)」


「その若さで御年150歳のカンガク様の

使って居た技術をどこで身につけた」


「爺ちゃんのお弟子さんでしたか」


「爺ちゃん?ははは!嘘言うなよ烏丸,

カンガク様は鷹見だぜ?」


「元々は忍びから武士になった特殊な系譜の一族

だからさぁ色々と複雑なんだよ,本家つまり

本流とは隠しされた名前が烏丸や鶴実って

様々な分家に分かれて異なる血統が混ざる」


「本来の名前は鷹見と言う一族に変わりはない

はずだよ,本家以外にその名を名乗る事は

許されないって古い因習に沿ったもん

ですがね」


「だがなぁ貴様などあのお方には全く届かないはずないのに」


「あのお方は確かに強い,殴れば殴った風圧が

肉体を貫く,蹴りは人の形を奪いバラバラにする」


「それに今は鷹見様がこの学校を支えるが,昔つまり旧支配者の玉尾と言う男が作った悪趣味な

校庭の違法建築スレスレの身長400m以上,

全長800m以上,体重13万トン以上の鉄の像を

ペシャンコにしたんだ!」


「確かに爺様は強いよ」


だがしかし神童と呼び声高い雷蔵は,既に

兆候が現れて居た。


「だがそれは全力の話」


「は?」


伝承があった,大災害の際この塀に囲まれた

中学校と言う名前の要塞についての都市伝説

染みた話だが震度9.5の地震や波高600mの

津波ですらびくともしないと言うものだった。


校門,縦は700mを優に超えて横50m以上,厚さ30m以上の鋼性に加えて金剛石,ダイヤモンドコーティングがされた鉄壁,無敵と称された

門。


「まさか⁉︎(最近あった事故,定期的な点検が

行われて居たのにあれに大規模な穴が形成されて,地面には大規模なクレーターが形成されていたと言う,あれは老朽化の進みが原因だと

聞いたがまさか)」


時は戻り煉獄門,辺獄リンボにて地獄の門を

叩くものが居た。


「ここが爺様が支配したと言う学校の門か」


深々とお辞儀をしてノックをする。


ゴンゴンゴン,スペースシャトルを飛ばすに等しい轟音が鳴り響くと同時に,門は壊滅して居た。


時は今に至る。


「じゃあ先輩,つらまない前戯はもうやめて次は

舞踏に移りましょうか」


次の瞬間約3.3ナノ秒,雷速の拳が放たれ,

白色の閃光プラズマに包まれる。


「は?」


見えるはずもなく,先輩はガードにおいて居た

腕,巻いて居たプロテクターと防弾ジョッキ

幾数枚が軽々と貫かれて身体でピタっと

止まる。


「ガハ」


地面は半径数十kmクレーターが形成され,

圧縮空気爆破を直撃した先輩だったが

貫通した腕が引っかかって居たため

弾かれすらしなかった。


「約マッハ8億,現象に近しい一撃です,

どうですか?私の一撃は」


「ガァァァァ」


大量のあり得ない血を撒き散らして居た,

声を上げることすら不可能まるで赤子。


「だから言ったのに」


「アガァァァァンジヌゥェアァァ」


言葉にならぬ声で自身が死ぬ事を悟る。


「死なせませんよ?忍法流止血」


次の瞬間身体から飛び上がる血は停止して

あり得ぬほど安静に身体を循環し始めた。


「ゲホゲホ,破裂した内蔵から逆流して

全身から噴射しかねない勢いの血を止めたのか」


風船を割らぬ様に穴を開けて空気が抜け切る前に直す神業,医療,医学的に絶対に致命の一撃すら治してみせたのだ。


「肉体的な欠損にだけですが,捻って穴の空いた部分を治せるんです.荒行事なんで使える人は

分厚い皮膚を持って居たり筋肉のある人だけ

ですから,って痛みか出血多量で一般人は

喰らったら即死ですから生きてるのでも

すごいんですよ?質量のある稲妻の直撃に

等しい一撃を耐えたんだから,まぁ秒速やく

3億回放てるのでまだまだ手加減はしてますが

ね」


「ゲホゴホ,なんて野郎だ,周りの大木も

地面も単なる拳から発露した風圧だけで

ぐちゃぐちゃにしやがったくせに,それにその技

雷速拳,鷹見さんが使って居た奥義だろ」


「模倣したんですよ,稲妻昇底拳をね」


「は?あり得ないだろ,幾年も修行したの間違い

じゃないだろうな?」


「本来ならそうでしょうね,記録文章すらない

伝承,作り話とせせら笑われた空白の,

ロストテクノロジー」


「試行錯誤して,稲妻を学び,シャコを,

レールガンを,発勁を,一インチを,体重移動や

腰や足の捻りなんかの基礎的な体捌きに

使われる肉体の基礎の基礎からあり得ないほど

死に物狂いに鍛えて生まれた技術」


「確かにこんな腕技の神業を模倣だなんて

嘘っぱちと言われて然るべきです」


「あぁそうだ!」


「四六時中予測不可能な魚を見続ける

動体視力訓練を神業合気道を使うために

して居た人が居たように,それを真似て

現実世界のプロのボクサーやテコンドー使い

ではなくシャコを師匠とした」


「100年の間,一インチと中国4000年の歴史の

一部たる発勁を合わせて再現できないかと,

あの短い動きの中にシャコ先生の動作に近づけられるのでは無いかと」


「そうしてついに擬似シャコパンチが形成

された,腕に一連の動作が生まれた,技術は

腕力を1割すら使わずして軽々と壁を破壊してしまうくらいだったがまだ足りなかった」


「次に少しでも近づけるために地を蹴る,

足首,腰を捻る基礎的なパンチ力を上げる

トレーニングをした」


「だがしかしこれらは相反した動作だったが

故に擬似シャコパンチは,シャコパンチに

昇華はせれど納得の域を出なかった」


先輩は修行を聞いて分かってしまった。


「(納得の域を出なかった?),,,貴様まさか⁉︎」


「あぁその通り」


「真のシャコパンチ,正真正銘の雷速に至る

一撃を俺が完成させた」


威圧感からのし掛かる圧力,その精神過負荷

の重さに気力が負けて先輩は死んだ様に

気絶した。


「そりゃそうだ,総合して4100年の経験の

詰まった腕技の神業を聞いたなら皆がこうなる,

現学長の武術理論を超越してしまった存在が

目の前に居ると聞き理解してしまったらな」


何事もなかったかのように医務室にホッポリ

帰って行った。


「あれ,ここは」


「世良君起きた⁉︎血だらけで大変だったんだから,まぁ誰かが応急処置してあって絶対死ぬ

ような怪我がギリッギリで耐えれて居た

っぽいけど」


「(俺は生かされたのか)」


時刻は深夜を巡り学生寮に帰る。


「すいません」


「貴様どこをほっつき歩いて居ったんじゃあ」


地獄の鬼教官鉄太郎と右には老いぼれた鍵を

持った爺さんが居た。


「いやいや謝らないで良いよ事情聞いとるし,

はよ自室戻りな」


「んな⁉︎あんたは今は関係」


耳打ちをする。


「そそそそそそれもそうですねいやそうだな,

うむ休む事を許可する」


この爺さん只者じゃあない,あの鉄太郎

すら真っ青になり変な喋り方になるほどに。


「あ,ありがとうございます」


こうして一夜が過ぎる。


「てかさぁあの鉄太郎めちゃくちゃおとなしく

なったよなぁ」


あれから6日間経って居た。


「あの〜何故大怪我してそれが早くに完治して

からすぐに俺んとこに来るんすか?しかも

2学年っすよね」


「良いだろ,なぁそれよりさ,話があんだがいいか?」


「何すか?」


「俺とダチになれよ」


「ハァァァァァ⁉︎,,,(まぁこの人実力を

見抜いた上で演技をしつつ,弱ければ

ゴム製の弾丸の銃や,ゴムナイフにしようと

して居たからな,可愛がりにも理由があったん

やろうな,だったらまぁ友人くらいなら)」


こうして入学式からまだギリ1週間に

ならない位の日に高学年の友人が出来たので

あった。

【ミニエピソード】 玄一郎


時は100年前の頃である。


「マッハ40⁉︎弟とは歴然の資質⁉︎」


当時私の父親鷹見ボー・クリーと言う男が

儲けた二人の子供が居た。


私の上には父親すら超えた鷹見玄一郎と言う

兄上が居た。


「カンガク貴様は,なんで時速50kmしか出せぬ,

出来損ない!病弱に生まれたからか!あぁ!」


コソコソ話を聞く奴らはこう言う。


「聞きましたか?あの兄に全てを奪われた塵芥」


普通に考えるならギネスレベル,だと言うのに。


「不出来な愚息が!」


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


それですら雑魚扱いが鷹見なのだ。


それから数十年の月日が経つ。


「あぁ,もう限界だ」


そう言うと山に逃げて山籠りをした。


「グルガァァァ!」

「ダァァァ」


4mを遥かに超えて5mに行かんばかりの

熊を鏖殺し。


「アバババババ」


独自に生み出した避雷針を高所に設計して

稲妻を浴びる訓練をした。


あまりにも非科学的,あまりにも非効率的,

死すら自己の進化材料としか思わず,まさに

それは進化し続ける格闘技,〈野生独学〉だった。


数十年後,素手で親家族を撲殺する。


「やめろ愚息ぅ!」


「死ね」


死体は指紋や抵抗したあとなどがなく,あまりにも綺麗過ぎる切れ方から武器による計画的犯行と判断をしてその時刻は車通りや監視カメラの

映像はなかった。


「兄者」


「久しぶりだな落ちこぼれ,超人的な力を得て

人間では出来ない事をして,犯人から完全に

外れたようだが」


「指紋が消えるほど,手刀だけで熊の筋肉を

切れるほどに鍛えてればそんくらいには

なるか」


次の瞬間,あまりにも早い速さで兄の首が飛ぶ。


「マッハ40から変わらないようだな,兄者」


家族全員が死んで居た,弟は山籠りして

一人で生き続けて新たな家系鷹見家が生まれた。


,,,今に戻る。


「精神力は既に消えていて人や犬猫,全ての命に

情を持たず完成された殺戮マシーンがその

鷹見と言うわけです」


「はぁ,最初の方さぁカンガク氏を主観に

喋ってたからびっくりしたぜ」


「感情移入しやすいかなって」


「いや異次元過ぎて移入は出来ないが?」


「まぁそっすよね」

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