プロローグ
初投稿です。拙い部分がありますが温かい目で見てください
俺の名前はルイス・ヴァーチル。ジャイルユニットに所属するスナイパーだ。
四歳のころ、親が戦争で死んだ。
頼れる身寄りもなかった俺に居場所はなく、二年間残飯を漁り、そして人から奪うことで、必死に生きた。
ある日、メルがリウス帝国からの使者が敵のユニットを奇襲することを俺らのような貧民に命じてきた。
結果は失敗。何人もの貧民が死んだ。
でも、その中に俺は含まれていなかった。
それはなぜか。俺を拾ってくれた人物がいたからだった。
その名をジャイル・ウィリアム。
彼は襲ってきた俺を攻撃することなく、受け止め、何を思ったのか私を介抱したのだった。
そして、自国に帰った後も育ての親としてしっかり俺の面倒を見てくれた。
彼にはその優しさとしっかりとした芯を持つ人間性に惹かれるからなのか集まってくるメンバーもとても暖かく、俺を快く受け入れてくれた。
こんな自分を受け入れてくれる仲間がいるこのユニットは俺にとって初めてできた居場所だった。
だから、目の前に広がる光景を俺は否定したかったんだ。
共に戦場を駆け抜けてきた仲間が次々と撃たれ、切り裂かれ、潰されて生き絶えていく
ユニットに一緒に入った同期
頼りがいのある先輩
俺を慕ってくれていた可愛い後輩
いつのまにかその命を散らしていった。
何が起こるかわからない戦場ではどんなことが起きても不思議はない。戦場では死と隣り合わせだったから
だから、メンバーとして戦場で死ぬ覚悟はできていた。
けれどこんなのはあんまりだ、何もできず、させてもらえず、作戦もないただの力押しによって死ぬ
銃声と悲鳴が混ざり合い、阿鼻叫喚の地獄絵図が目の前に広がっていた。
仲間を救うことができない無力な自分が情けなく悔しかった。
ただ、ただ、せめてやつに一発報いたかった。
仲間たちの無念を晴らすために、そして向こうでの土産話をもっていくためにも
荒野となってしまった中で愛銃を構えて、一撃をぶち込むために体に残った全てのマナを溜めていく。このまま当てることができれば、
まだーーーー
まだーーーー
溜まり切った瞬間、俺は引き金を引き絞っーーーー!
そして、目が覚めた。
俺が全てを無くした忘れてはいけないあの日の夢。
あの日から出てくるこの夢は俺に対する罰だろう。
今の俺は、何を為すべきなのかもわからない生きる屍だ。
ただし、死ぬことは許されない。あいつとの約束があるからだ。
そして、死ぬことができない屍は生きるために今日も戦場へと赴く。