表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/57

第50話 アリシアとベアトリスの手紙

俺に残されたのは2通の手紙だった

二人を弔った後、マリアが俺に渡してくれたものがあった


 アリシアとベアトリスからの手紙だった


 アリシアとベアトリスの最後の2時間、マリアさんとアルベルティーナが、二人と話した


 そして、二人から手紙を預かってきた


 俺は自室で、二人の手紙を読んだ。まず、アリシアからの手紙だった


『レオンへ。こんな私を助けようとしてくれてありがとう


 本当に嬉しかった。こんな私の為に涙を流してくれて


 多分、誰も私の為に涙を流してくれない。あなただけが涙を流してくれた


 もしかしたら、両親も、こんなみだらで、罪深い娘、恥じるだけかもしれない


 私は死んで当然な女です。あなたが許してくれても私が自分を許せない


 どうしてあんな事をしたのか?


 どうしてあんな事を思ったのか?


 今はわかりません


 そのくせ、鮮明にあなたを害した時の気持ちが残ってるんです


 本当に自分の考えだったのか?


 でも、間違いなく、自分が思った事なんです


 あなたと過ごした故郷の記憶はとても楽しい、良い思い出でした


 あなたが私に告白してくれた時、本当に嬉しかった


 初めてキスしてくれた時も、あの時も百夢花が咲いていた


 本当にいい思い出だった

 

 レオンは優しい。こんな私を許してくれた。そして涙を流してくれた


 でも、私はあなたを裏切った女


 私の事は忘れてください


 エリスさんとお幸せに


 サヨナラ』


手紙には涙の跡があった。アリシアのものだろう


☆☆☆


ベアトリスの手紙の封を切った。ベアトリス、俺の妹、俺を愛した妹


『お兄ちゃんへ。今から思えば、何故お兄ちゃんを恨んだのかが、わかりません


 お兄ちゃんは、いつも優しかった。何をしても、私が泣きそうになると、お兄ちゃんが謝ってくれた


 私はお兄ちゃんを愛してました。今も大好きです。もう、言っちゃったから、告白します


 気持ち悪い妹と思うかもしれません。でも、本当に大好きなんです


 なのに、私は何故、お兄ちゃんが、あんなに憎かったんだろう?


 エリアスは私を物としか見てなかった。それがわかった時、


 自分がどれだけ馬鹿だったのかがよく、わかりました


 私の命を助けようとしてくれたのはお兄ちゃんだけだった


 私を大事にしてくれたのはいつもお兄ちゃんだった


 アリシアお姉ちゃんの次にしか、大事にしてくれないのは悔しいけど、仕方ないです


 私は妹なんだから、


 お母さんとお父さんには秘密にしておいてください


 お兄ちゃんを裏切った事は多分、もう知られてしまっている


 もう、私はお母さんとお父さんに顔向けができない


 私の事はお母さんとお父さんにありのまま話してください


 私はお兄ちゃんに許してもらえたら、それで、いい


 こんな馬鹿で、酷い妹でごめんなさい


 たくさん、嫌な事や酷い事してごめんなさい


 お兄ちゃんが許してくれたから、潔く、逝けます


 ありがとう』

よろしければ評価・ブックマーク登録をお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

読んで頂いた読者様ありがとうございます☆ 本作について、 「ちょっと面白かった!」 「島風の新作を読んでみたい!」 「次は何を書くの?」 と思って頂いたら、島風の最新作を是非お願いします。リンクがありますよ~☆ 読んで頂けると本当にうれしいです。 何卒よろしくお願いいたします。ぺこり (__)
経験値10000倍~ハズレスキル放置プレイヤーが覚醒したらレベル上限なし! 最強で最速のレベルアップ、俺は隙間時間を利用して世界最強に成り上がる~ ▲上記の作品もよろしくお願い致します(宣伝)▲
― 新着の感想 ―
[一言] 魅了についての設定がいまいち飲み込めない 魅了って解けるのか?効果時間があるのか?洗脳みたいなもので効果は永続するのか? 二人が手紙を書き残してる感じでは魅了は解けてるように思えるがこんな簡…
[一言] 通常は判断能力があり、クズと目を合わせたらヤバイと自覚があった状態でこの内容は変かなと。 「どうして」が「意に添わぬ事をした」でなく「浮気性が治らなかったのか」に掛かってそうで余計ヘイトを感…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ