表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第三層エリア 【彷徨える囚人たちの願い事】
87/856

呪いの館 ③

 光が灯る部屋には誰もいない。

 というか、だれもいない? なぜ? 光が灯っている=プレイヤーがいると考えていたけれど違ったのか?


 「私はここだ」

 

 するとそこには半透明のエルルゥの姿が……!

 

 「うわあああ騎士の怨霊!?」

 「だれが怨霊だ! これは呪いのせいだ! 幽霊化っていう呪い! 物理攻撃ができなくなるとか私の存在意義がないぞ……」


 ゆ、幽霊化……。


 「……やっぱ幽霊は無理! ユキショウグン! 私を庇ってぇ!」


 ユキショウグンに抱きついた。


 「あ、そっちの女性はユキショウグンなのか。見たことがない女性だと思ったら……」

 「呪いで性転換したらしいです。男性と女性の体ってやっぱ違うんすね」

 「幽霊コワイ幽霊コワイ……」

 「私の幽霊でもダメなんだな……。しょうがない。あまり目に入らないよう移動するよ。他のメンバーを探すんだろう。私も行く」


 えっ。






 他のメンバーも見つけることができた。

 ルルークは防御力無効という呪い。普通の姿のまま。サンはHPとMP自然回復はしなくなる呪い。


 そして、チリンはというと。


 「……じろじろみないで」

 「おぉー、チリンちゃん可愛いね。飴いるかな。あ、ここゲームだし飴ないや」


 子供化という呪いにかかっていた。

 チリン、エルルゥ、ユキショウグン、私が姿変化の呪い。

 サン、ルルークは能力封じの呪いか……。


 三分の二くらい姿変わっとるやんけ!


 「それでこれからどうする? 私がこのようじゃ攻撃ができない。あいにく騎士は魔法をうてないんだ」

 「…………」

 「エルルゥ。ミキが怯えているよ」

 「し、仕方ないだろ。好きで幽霊なんかになってない」


 それはわかってるけど体が拒否反応を起こして……。あ、だめかも。チリン! 服の中に隠してくれえ! そのだぼだぼの服に私を隠すのだ!

 私はすぐにチリンの服めがけて飛ぶ。しゅっと素早い動きで中に丸まった。


 「……って、人全員揃ってないやんけ!!」


 チリンが急に叫んだ。


 「え……? 他に誰居たっけ」

 「うぉたぁとマシュマロだよ! あの二人は見つかってない!」


 ……忘れてた。

 いや、実の妹を忘れるなんて姉としてどうなんだ私よ。


 「あの機械どもふたりが呪いなんかにかかるんかねえ」

 「機械は物質だからな。呪いにはかからないんじゃないか?」

 「そうかもな」


 そうだといいんだけど、あの二人はとても心配だ。

 だって、折り合いが悪すぎる。すぐに喧嘩してばかりだし二人で行動するとはまずありえない。だから単独行動してくるだろうし……。

 美鈴大丈夫かなあ。あまり無茶してないといいんだけど。


 美鈴って戦略家に見えて猪突猛進ガールだしなあ。









それは彼女の事ア・シュ・リーというフレーズしか思い浮かばない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ