呪いの館 ①
私たちは必死に逃げ、どこかの屋敷に逃げてきたのだった。
屋敷はとても暗く、目の前が真っ暗で隣の人の顔も見えないくらいだ。私はチリンにおんぶされているからチリンの位置はわかるけど……。あ、背中あったかい。
「ここまで逃げてきたがゴースト追ってきてる?」
「いや、まいたようだ。とりあえず安心だな」
ならいいんだけど……。
というか、屋敷もよくお化け出る……よね? ほら、暗殺された貴族の怨念がこの屋敷に込められていて幽霊貴族が悪さをしているとか……。
――ギィィィィ
何かが閉まる音がした。
「あれ? と、扉勝手に閉まった……?」
「おぉう。これってまさにあれだ」
ユキショウグンが言いたいことはわかる。私もうすうすとは思っている。
ここ、やばいやつや。それも、幽霊関係で。
すでにログアウトか死に戻りたい。
「なんかでてるぅ。青い人魂?」
「へ?」
サンが見つけたらしく私たちも周りを見渡すと、青白い人魂のようなものが宙に浮いていた。あ、これはあれだよ。火の魔法。火の魔法誰か使ったんだね! 明かりがほしかったんだろうね!
だが、その人魂は、形を変えたのだった。
『ここは呪いの館。貴様らには呪いをかけてやるでのぉ! なーに、殺しはしないわい』
そして、私たちは気を失った。
気が付くと私はベッドに寝転がっていた。
起き上がると体に違和感を感じる。
二足歩行ができなくなっているっていうか、なんていうか……尻尾? 尻尾らしきものが生えている。え、なにこれ。
と、とりあえず鑑定!
――――――――――
呪い:猫化
――――――――――
ぬこ様だと!?
呪いで猫になってるのか!
「すごい! にゃんにゃん!」
あ、言葉は喋れるんだね……。てっきりにゃーにゃ―鳴く物かと。
とりあえずここは呪いの館だって言ってたし、チリン達に頼んで抜け出させてもらおう。そして教会にいって……。
「ちりーん。私これ以上幽霊に会いたくないから……?」
辺りを見渡してみる。が、誰もいない。
え、も、もしかして……。
私たちばらばらになったの!? 私は此処から一人で移動してみんなと合流しなくちゃならないの!?
怖い。怖いけど、ひ、一人も嫌だ。
ね、猫って操作がちょっとむずいけどどうせ魔法で闘うんだし大丈夫だろう。人を見かけたらとりあえず仲間だと思っていようかな。
さ、さて、ひ、一人で探索いくかぁ……。
ドアを開ける。廊下は真っ暗。
ごめん。無理かもしれない。
この不気味な廊下を一人で探索しろって言うの!? なにそれ! 私どうなっても知らないからね! 怖い以上自暴自棄になるかもしれないんだからね! この屋敷なんて木端になるかもしれないんだからね!!
「……怖くない怖くない」
怖いと思うから怖いんだ。お、おばけなんてないさ。おばけなんて嘘さ。なにか自然現象がそう見えただけ。誰かのでっち上げなんだよ。
……よし、思い込むならいける! たぶん!
何かに熱中してたら大丈夫だろう! ここをお昼の貴族の屋敷と考えるんだ。
外の庭園には綺麗なお花……。
廊下から眺めるそれは絶景かな。
そして、優雅なお花の中で囲まれて開くお茶会。すばらしいね。
さて、気分も乗ってきたことだし探索にいこうかな!
さて、後書きに何もないのもアレですし作者の周りの人が体験した怖い話を二話続けて後書きで書きましょうかね。
まずは自分の家族に起きた話です。
あれは作者が中学二年生の頃に起きたんですが、作者はあいにく学校の行事で泊まりにいっていて家にいませんでした。
その日に、テレビしかつけていないのに電気が消えたそうです。停電かと思ったら周りの家はついていて、原因はブレーカーでした。ブレーカーがなぜか下げられていて電気がつかなくなったらしいんです。あれは多分幽霊の仕業ですね。
そう言い切れる根拠はその日父が仕事で海のほうで作業していたときに父が死体を見つけたそうで……。
うわー、話し下手だなー