私のために喧嘩しないで!!
今の私にはちょっと問題がありすぎる。
まず第三層を早めに突破しなきゃいけないこと。第二層で止まっているわけにもいかないだろう。だけど幽霊嫌だなあ……。
一度離れたら行きたくなくなったよ……。
そしてもう一つの問題。
「さあ! お姉さま行きましょー! 私も第三層にいけるようになりましたし、お姉さまのためにバンバン行動しますよーーー!」
マシュマロが隣にいることだ。
いや、あの、何で隣に? ログインしてきたらもう目の前にいたんだもん。ちょっと怖かったよ……。
「いや、あの、私は第二層でちょっとレベル上げをね」
「何言ってるんですか! お姉さまみたいな高レベルの方には第二層なんてもう木端みたいなものでしょう?! さあ! 飛び込みますよおおおお! そーりゃ!」
なんでいっつもこういう風に強引にいいいいいい!
地面につくと、見知った顔の人がいた。
切り拓くバカ共の人たちとうちのギルメンだ。
「お姉ちゃん! 遅かったね! イベントでなに……か……。……お姉さま? その隣の女は?」
「お姉さま!? お姉さまには私のほかに部下がおったんですかーーー!」
「お姉さま呼び!? お姉ちゃんは私のお姉ちゃんだよ! お前みたいな虫けらにお姉さまと呼ぶ資格はないわ!」
「うるさいわ! 慕う人にお姉さまといってなにが悪い?! 貴様みたいなごみくずがお姉さまを慕う資格はない!」
な、何で喧嘩になってるの!?
「……誰が、虫けらだ?」
「誰が、ごみくずだってぇ?」
……どうしたらいいんだろう。視線でチリンに助けを乞う。だがチリンは首を振った。無理ってことか!
「ふっふっふ……。暗殺者ってぇ、PKしても大丈夫ですよねえ?」
いや、PKした時点で赤マークつくけど……。
「同じ機械人間ということも気に食わん。しばく」
「やれるものならやってみなよ!」
「ああやってやるさ! 今すぐにでもなあ!!」
だからなんで喧嘩おっぱじめるんだってえええええ!
「やめて二人!」
「はいっ!」
「わかった!」
素直に聞くのかよ!!
私たち一同は盛大にずっこけた。
「あの、仲良くしてくれない? 私なんかのために喧嘩してほしくないし……」
「申し訳ございません。お姉さま」
「ごめんなさい。お姉ちゃん」
「あ? お姉さまには敬語使えバカ野郎」
「野郎じゃないですー。私は貴方と違って乙女ですぅー」
「あ?」
なんかまた始めそうな雰囲気なんだけど!?
相性悪いなこの二人! 仲良くしてほしいよ……。私は切実にそう願うばかりだった。仲良くなれる日なんて絶対来なさそうだという不安も残しつつ。
ミキ(広瀬美咲)cv坂本真綾
チリン(葉隠珠洲)cv東山奈央
エルルゥ(水鏡絵瑠)cv緒方恵美
ルルーク(篠田ルルーク)cv早見沙織
うぉたぁ(広瀬美鈴)cv久保ユリカ
マシュマロ cv小松未可子
ロト cv檜山修之
だったら俺得なんですけどねえ。作者の妄想ですが。
勝手に脳内で変換してますね。ロトの場合は飛影を想像したら……わかります。