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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第十層エリア 【因縁と怨念の交差】
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真綾の怒り

 ……安部さんって人が真綾を突き飛ばした犯人の一人らしい。

 真綾のとこまでさっき謝りにきていた。帰った後も、真綾は少し不機嫌そうだった。


「真綾、怒ってる?」

「ばりばり」

「どっちに?」

「どっちも」


 どっちにも怒ってるんだ……。

 でも、わからなくもない。真綾にこんなことをしておいて謝っただけで許しますとは言い難い。あんなことをいってわだかまりを作らなかったのは真綾の人間ができているってことだろう。

 真綾は親指を噛んでいた。真綾怒ったら親指噛むんだ……。


「謝りに来た分まだ誠意がある方。新庄はきっとこないよ」

「だよね……。あまり関わったことないけど」


 なんとなく、そんな気はする。

 テレビでたまに見るけど、どうも露骨っていうか……。演技下手だなぁって思う。真野ちゃんに慣れすぎてるせいかもしれないけど。


「ほんと……ムカつく」

「……珍しい」

「まぁ、安部はまだいい。新庄うるさいだろうな」

「ああ……」




 そして、夕方。早速ニュースとなっていた。

 真綾を車道に突き飛ばしてけがを負わせたとして新庄 深雪と安部 優奈が逮捕されたということだ。新庄は容疑を否認、安部さんは認めているらしい。

 それはすぐにSNSでも話題になっていた。


「深雪ちゃん好きだった。深雪ちゃんは悪くない、悪いのは真綾と真綾を轢いた運転手だ……っていうことを言ってる人もいるね」

「ほっときな」

「だね」


 明らかに悪いのはどちらかとか目に見えているし、擁護する人はごく一部でほとんどは批難の声。当たり前だろうに。

 あんなことをして、まだ人気が出ると思うなよ。なんて思ってしまう。


「もういいよ。早くけが直して頑張るだけだし。過去に戻れないんだから考えても仕方ないよ」

「だね……」

「それに、新庄はほとんど人気なかったし、あのコラボの時も本当は他の人だったんだけど新庄がやりたいといったから私とやることになった。私とハルカは社長が自ら選んだんだよ。人気出るモデルとかいって」

「へぇ……」

「もっとも、あれも媚びうるためだったんだろうけど。人気なかったから相当焦ってたんだろうね」


 そういうことだったんだ。

 真綾は最初はゲームに乗り気じゃなかったもんな。社長が決めたんなら納得できる気がする。


「このこともあって社長も記者会見してるだろうね。雑誌も売り上げが多分落ちる。あいつらがしたことは自分たちだけじゃ済まない問題となってる。社長の恨みを買ってるし、社長も馬鹿じゃない。なにかしらあいつらにすると思う。さすがに安部は可哀想だから電話してかけあってみるけど」

「……本当は安部さんに怒ってないんじゃないの?」

「謝りにきた誠意を見せたからそれのお返し」

「なるほど」


 謝りに来た誠意を返すだけか……。











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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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