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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第十層エリア 【因縁と怨念の交差】
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絶望との戦い ①

 学校生活二日目。

 アルテナ様がまた隣にいた。アウル先生は驚いて授業どころではなくなってしまっている。なんでまたいるの? お仕事どうした。

 アルテナ様をちらっと見る。視線に気づいたのかにっこり笑う。……手にはあんぱんをもって。昨日は肉まん系で今日は菓子パンですか?


「……アルテナ様。私と一緒にこの街の見学をしましょう」

「はひ。ほうひはふ」

「飲み込んでから喋れ」


 思わずため口が出てしまった。

 アルテナ様と私は立ち上がり、この場を後にする。いや、ほんとごめん。邪魔してすいません。私とアルテナ様は学園の外に出る。

 向かうはまず商店街。


「うわ、すごい」


 来たことはなかったけどすごいな。

 目の前に広がるのは食べ物の店。パン屋だったり魚屋だったり肉屋だったり。日本の商店街か! ってつっこみたくなるような商店街だった。

 日本と同じ商品あるんだなぁ。異世界感が少し崩壊した気がする……。でも、これはこれでありかな。


 肉屋を見てみると魔物の肉とか売ってるし、魚屋も知らない魚の名前がある。だから何の不思議もないのかな?


「コロッケ一つください」

「あいよー。いま揚げてるからまってな」

「もう買い食いする……」


 食い意地はってるな……。

 アルテナ様はコロッケを受け取りはふはふと食べる。


「そういえばミキ様。少しお話が」

「お話?」

「ちょっとあるもの創ったのでミキ様に試してもらいたいなって」


 あるもの?

 アルテナ様が創って試したいもの……。なんかろくでもなさそうだけどな。いや、本当にろくでもなさそうだけど……。

 でも、断ることできなさそう……。


「はいはいなんでしょう?」

「これです」


 と、取り出したのは一つの箱。

 私はその箱を受け取り、まじまじと眺めてみる。何だこの箱は。黒い金の装飾がついた何の変哲もない箱。これの効力をって……。


「パンドラの箱です」

「――っ!」


 びっくりして落としそうになった。

 パンドラの箱って開けちゃいけない箱じゃないかよ! なんでそれの効力を試せってことになるの!? 私がどうなってもいいの!?

 中身は絶望が詰まってるのか?


「なんとなくノリで創ったのですが、処分方法に困ってまして」

「はいはいはい」

「いっそ開けて絶望を対処してくれないかなって」

「他人任せはよくない」


 というか絶望っていってもどういう絶望なんだろう。人類じゃ到底倒せないような強敵? なにそれ無理ゲーって感じだしなぁ。

 絶望は、物理的な絶望か、それとも精神面での絶望か……。どっちだろう。


「というか、これ私一人で対処できる問題では……」

「……それもそうですね。神たちを呼びます」


 私も参加することが決定しているんですね。













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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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