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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第十層エリア 【因縁と怨念の交差】
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アルテナ様の授業見学 ①

 隣にはなぜかアルテナ様が座っている。


「あ、あのー、まだ帰らないんですか?」

「私の授業内容が気になるんです」


 肉まんを食べながらアルテナ様はいった。

 肉まんをもしゃもしゃ食べながら授業を受ける神様とは一体。隣にいる真綾は少し呆れていて、ガッシュたちは誰だそいつと言わんばかりの視線を向けてくる。

 この人、さっき授業で教えていた神様なんだぜ?


 そして、またアウル先生が入ってくる。

 アウル先生は隣に座るアルテナ様に気づいた。


「……誰だお前は」

「…………」


 先生。アルテナ様です。


「……ふぅ。美味しかった。今度はピザまんを……」

「誰だと聞いている!」


 あの、アルテナ様。自己紹介をしてあげて?

 というか何個あるんですか? 肉まん食べ切ったから今度はピザまんですか? 何個種類あるんですか……。なんで食べてるんですか……。


「ああ、私ですね? 今ちょっと食べてるので少し待ってください」

「いや、今しなさいよ……」


 ピザまんを一つ食べ切っていた。

 先生はなんだか血管が浮かんでいる。これ相当怒ってるなぁ。


「では……。私はアルテナ。創造神をつと」


 その時だった。

 先生が一瞬で地面に頭をつけた。早いよ。さっきまで怒ってたろ。


「……本当か?」


 ガッシュがそういった。

 まぁ、アルテナ様を騙る誰かかもしれないと疑うのはわかる。さっきまで教えられていた印象と全く違うからな。

 アルテナ様は、手にネズミを創り出した。


「……は?」

「私はなんでも創れますよ。新たな種族を作りますか?」

「いや、いい! 信じる!」


 いきなり現れたネズミ。

 生命を創ったのか? というか、ネズミがアルテナのピザまんかじってますよ。それに気づいたのかアルテナ様は無表情になり、ネズミを殺した。

 うわぁ、容赦ねえ。そして、そのピザまんを食べ始めた。食べるんかい。


 ダメだ。つっこんでいたら疲れる……。


「アウル先生。授業を」

「かしこまりました!」


 アウル先生は立ち上がり、チョークを手に持つけれど、その手は震えている。

 これ授業できる状態じゃない。


「授業やめましょう。アルテナ様、それでいいですね?」

「仕方ないですね。なら高位クラスの剣術の授業見に行きましょうミキ様」

「……はぁ。わかりましたよ」


 アルテナ様は私を連れて体育館へといったのだった。





 高位クラスは結構人が多かった。

 剣を構え、対人戦の練習をしているらしい。剣を構えて人と打ち合っている。それをアルテナ様は目を輝かせてみていた。

 で、剣術を教えている先生は私たちに気づいたようで。


「最高位クラスの生徒が何をしている? 授業の時間では……。隣は誰だ?」


 警戒をする先生。

 これ、またやるの?


「えっと、この人は……」

「創造神、アルテナ」

「……は?」

「創造神アルテナと申すものです。剣術が気になるので見に来ました」


 と答えると、先生は頭を下げる。

 打ち合っていた生徒たちもその手を止めた。


「……剣を貸してください。私も打ち合いがしたいです」

「できるんですか?」

「できません」


 できないのかい!

 先生は素直に剣をアルテナ様に渡した。そして、いきなり私に切りかかってくる。


「おわぁ!?」

「ミキ様流石です」

「いや、なんで私に!? 剣持ってないんですけど!?」

「あ、本当ですね。ならあなた。貸してあげてください」


 隣にいた生徒にそういうと素早く差し出してきた。

 その剣を私に寄越してくる。


「さぁ、やりましょう」

「……はいはい」


 もう、やるしか未来はなさそうだ。












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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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