卒業旅行計画 ①
本日はこの一話のみ!
私は真野ちゃんと楽しく談笑していた。
「……ごめんなさい美咲」
「なんですか葉隠さん。あなた私に謝るようなことしましたか?」
今もしてますよね? このでかい胸をぶら下げやがってよ……。私にも少し寄越せよ。そしたら許してやる。
私が珠洲をおちょくっていると真野ちゃんが苦笑いで「許してあげなよ」というのでしょうがないから許してあげた。
「真野ちゃんが言うから許すんだぞ」
「ありがとうございます! 真野ちゃん」
「いいよ。でも……これは、借りね?」
真野ちゃんがにっこり微笑んだ。
珠洲、借りは返さなくちゃならないからな。きちんと借りは返せよ珠洲よ。
「まぁ、私は帰るとするよ。この後お仕事あるし」
「あっ、はい! 真野ちゃんありがとうございます!」
真野ちゃんは帰っていく。
それとすれ違いに今度は城ケ崎君たちがお見舞いにやってきたのだった。あのいつもの三人だ。神林君は少しそわそわしている。
……あれ、神林君なんか変わった? 坊主になってる。
「ういーす」
「あれ、葉隠さんたちも来てたんだ」
城ケ崎君は先ほど真野ちゃんが座っていた椅子に座った。
そして、お見舞いの品をよこしてくる。牛乳プリンだった。これ意外と美味しいから好きなんだよね。ありがたく頂戴することにした。
さっそく牛乳プリンのふたを開ける。
「なぁ、広瀬。俺らって今年で卒業だろ?」
「ん? あぁ、そうだね」
「だから、みんなで卒業したら一緒に旅行行かないかって俺ら今から計画してるんだけどどう?」
「まだ結構先の事なのに計画してるんだ」
「まぁ、こういうのはいつ計画したらいいかわかんないしな」
ふぅん。
卒業旅行か。行くとしたら国内か? 沖縄もいいな。個人的には京都方面行きたいけど……うーん。北海道、沖縄も捨てがたいんだよなぁ。
どこいこう……。
「……あれ? 考えてる? 行くか悩んでんのか?」
「いや、俄然乗り気みたいだよ? 今どこ行きたいかで悩んでると思う」
さすが珠洲。付き合い長いだけあってわかってる。
「行くのはフランスにしようかと思ってるんだが」
「フランス! スイーツの国だね!」
「愛の国ともいわれるな」
卒業旅行でみんなでフランス行くとかすげえな。
何人行くかは知らないけど外国は結構楽しみだ。フランスとか行ったことないしな。フランスパンくらいしかイメージないな。
「いやなら国内でもいいんだが……」
「いや、いこう、フランスへ!」
「お、おう。こんなノリノリな広瀬初めてだ」
フランスいったら食べ歩きかなぁ? 有名なお菓子を食べ歩く。確実に太るだろうなぁ。でも、動けば問題ないし大丈夫だろうな。
マカロンにカヌレ、フォンダン・オ・ショコラにタルト・タタン。スイーツ大国フランスは有名なお菓子の本場だ。
「美咲フランス行くんだ」
「うん。卒業旅行だけどね?」
真綾が話しかけてきた。
羨ましそうに見ている視線を感じる。
「うわ、モデルの中村真綾!?」
「入院してるってのは聞いたけどここに入院してたんだ!?」
男子三人は気づかなかったのかすごい驚いていた。
朝10時に歯医者を予約していた作者
「行きたくないなぁ」
朝11時に目を覚ました作者
「あっ」




