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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
九.五層エリア 【痛みのセラピー】
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牙を立てる理想郷 ①

 でも穢したって書いた理由がわからない。理想郷の力がなくなったのは穢されたから。だとすると、力を失った理由は人為的なわけだ。

 ……なにかあるのか?


 人為的に穢された理由を探りたい。なぜか気になってしまう。


「これ以上何もなさそうだし帰る?」

「そうだね。ミキとハチも……ってミキ、なんか考えてる?」

「人為的……となると人間が何かをした? 何を? 理想郷を穢し効力を無くすということは並大抵じゃない……」


 なにか意図があってやろうとして失敗したと考えるべきなのか?

 理想郷を利用しようとしたけれど何かの要因で失敗。失敗した理由は? 理想郷の力が強大だった故? 違うな。

 なにか、見落としていないか?


「……なにかある」

「へ?」

「さっきは気にしなかったけど穢したって書いた理由がわからない。むしろ、なぜ効力がなくなったか自分たちでわかっていたんだと思うけど。理想郷の力がなくなった原因がありそうなもんだけど」

「……でもなにもないよ? 街には人もいないし森には動物もいない」

「いや、どこかにこのアトランティスを整備している人がいるはずなんだ。道がやけに綺麗だった。海に沈んでいたのなら海藻とか生えていても不思議じゃない。沈んだ直後じゃないからね」

「……え?」

「明らかに整備されてるんだよ。人の手……人に等しい知能を持つ者によって。だからこんな海藻も何も生えてない綺麗な街並みなんだよ」


 リアルさを追求しているのなら海藻が生えていなければおかしい。

 ましてや、建物が風化していない謎がある。修繕されているような感じもしなくはない。いや、明らかにされている。微妙に色が違う。

 つまり、誰かが直している……。誰かいる。


「でも、だれ?」

「それはわからない。けど、海でも生活出来ているくらいだから魚人あたりが怪しいと思うけど、でも、それもなさそうだと思うな。そもそも、群れで暮らしているのなら多少はこの島の中にいてもおかしくないし魚人は除外してもいい。となると」


 怪しいのは……。


「理想郷の守り人か?」


 理想郷には守り人が絶対にいた。

 カナアン然り、エル・ドラード然り。黄泉は鬼がそれにあたるのかもしれない。理想郷には力を持った生物がいるはずなんだ。

 そいつが、直している。


 そして、勘だけど……そいつが理想郷の力が失った原因の一つのような気がするんだ。


「理想郷の守り人でしょ? そんな危険じゃないような気もするけど」

「いや、そうでもないよ。今までの理想郷が友好的すぎたんだ」

「え?」

「もしかしたら、そいつは理想郷の力を独り占めして効力を無くすまで吸い尽くしたのかもしれない」


 そういった時だった。


「そのと~り。なかなかいい推理じゃないか」


 と、私たちに向かって攻撃が飛んできたのだった。
















今日これ一話になってます、

二話書いたはずが一話消え去ってる…?

あと、明日も昼一話…いや、一時くらいに一話上がると思います。書く時寝落ちした…

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