真綾の怪我
寝落ちてた!明日の夜更新ないかもです
真野ちゃんが復帰したニュースが流れて、そのまま次のニュース。また驚く内容が報道された。
『モデルの中村真綾が何者かに襲われ足の骨を折るけがをし、病院に搬送されました』
えっ。ま、マーヤが?
マーヤ、誰かに襲われた……? と、病室から声が聞こえる。
「私のニュース見てるの?」
「真綾の声!?」
「はぁ……。同じ病室にしてもらったのに気づかなかったんだ。隣」
カーテンを開けると真綾が笑っていた。
そこは島田さんがいたところだったはずだけど。退院したんだろうか。そういえば最近島田さん何してるかもわかんなかったしな。
「まったく。最悪だよ。複雑骨折だって。足が変形してるかもしれないって言われたしモデル活動はあきらめたほうがいいかも」
「……やった人に心当たりないの?」
「ありまくる。むしろ、仲間内の妬み嫉みがひどかったよ」
真綾は寝転がりながら言った。
「出る杭は打たれるっていうのはこういうことをさすんだね。勉強になったよ」
真綾は笑う。けれど、少し悲しそうな顔をしていた。
「……足治るかなぁ。変形してないで欲しいんだけどな。モデル楽しいしやめたくない……!」
真綾は自分の足を眺める。片方だけの足を骨折したらしい。
白いギプスをさすりながら真綾は泣いていた。足が変形したら嫌だよな。モデルはスタイルが売りだしそれを広告にも使う。
足が変形した人など使わないだろうに。
「……なんでそういう風な怪我を負ったの?」
「昨日夜道歩いてたら誰かに突き飛ばされて。それで足だけが車の下敷きになったんだ。。骨が粉砕骨折ってぐらいに粉々らしくてさ。ほんと、やった人が憎くて仕方ないよ。いや、犯人の目安はすでについてるけどさ」
真綾の眼孔が鋭くなる。
「報復はするつもり。こんなけがを負わせてモデル人生を終わらせたクソには罪をつきつけてのうのうと天下を生きていけないようにしてやる」
真綾は憎悪のこもったような声音だった。逞しいな。
私だったら、諦めて笑っていたと思う。仕方ないだろうって、これで終わるようなもんだったんだって自分で納得して終わるだろう。
本当、強いな。真綾は。
「ともかく、怪我を早く治さないとね。くしくも美咲と同じようになったわけだ。美咲が一緒でよかったよ。私も暇じゃなくなるしね」
「そうだね」
真綾は私に向けて笑顔を向けてきた。
普段はクールな真綾。私の前では笑顔を見せてくれる。信頼してくれてるって感じがしてとても嬉しいのは秘密だ。
「これからよろしく。美咲」
「うん。真綾もね」
握手ができるほどの距離ではないけれど、私たちは繋がれたような気がした。
真綾は売れてるわけで。売れない同期からの妬み嫉みがあります。女の嫉妬は恐ろしいを体現したかのような……