メタトロンとサンダルフォン
明日の更新はないと考えてください。夜、昼どちらもない可能性が高いです。
ウリエルさんたちに出会って意気揚々と歩くメタトロン。
と、誰かにぶつかっていた。
「す、すいません」
「気にしないでもいいですよぅ」
「あれ?」
「あ、ミキ様! お久しぶりです!」
ぶつかった天使は前私が憑依していた天使だ。
「サンダルフォン。元気してた?」
「おかげさまで!」
と、その時だった。
メタトロンが「サンダルフォン……?」と呟いてサンダルフォンの肩をつかむ。
「サンダルフォンなのか!?」
「そ、そうですけど? だ、だれですか?」
「お、大きくなったなぁ!」
と、感動しているのか涙を流していた。
サンダルフォンは突然泣かれたのが困っているのかおろおろとしている。そういえば姉妹だっていってたな。メタトロンはサンダルフォンが物心つく前に自殺したらしいしサンダルフォンにはメタトロンがお姉ちゃんだっていうことは知らないんだろう。
「離してください! 誰ですか!?」
「あ、ああ。私はメタトロン。サンダルフォンのお姉ちゃんだ」
「お、お姉ちゃん? つくならマシな嘘を……! 嘘つき罪で捕えますよ!?」
「本当だ! サンダルフォンが赤ちゃんの時に死んだからわからないだけだ! その、育ててくれた人とかにお姉ちゃんがいたとか聞かなかったか?」
「聞いてませんけど」
「そ、そうか。だが私はお姉ちゃんだ。その事実は変わらない」
サンダルフォンは困ってるのか私を見てくる。
私は「本当だよ」と肯定してあげた。すると、またメタトロンのほうをみる。
「……にわかには信じがたいけどミキ様が言うんならそうなんでしょう。でも、私にお姉ちゃんがいたなんて…」
サンダルフォンは驚いているのか動かなくなった。
「でも、なぜ今更お姉ちゃんが私の前に現れたんですか? 物心つくまえに捨てたんでしょう私の事」
「違う! 捨てたんじゃない!」
メタトロンは自分の身に起きたことを話し始めた。
サンダルフォンは驚いたり、泣いたりして大変そうだ。
「そ、ぞんなこどがあっだのですね……!」
「ほったらかしにしたのは謝る。でも、こうするしかなかったんだ。私はあの時追われていたし、サンダルフォンに会うとサンダルフォンにも被害が及ぶと思ったからサンダルフォンに知らないところで死んだんだ」
「お姉ちゃん……!」
「サンダルフォン……!」
あー、姉妹ってすばらしい。
ログアウトすると、タイミングよく美鈴が来た。
「美鈴。姉妹っていいよね」
「お、お姉ちゃんもとうとうそっちに……! うん、私はお姉ちゃんの愛なら何でも受けとめるよ!」
「あ、いや、その、想像してるのとは違うと思うけどね!?」
メタトロン、サンダルフォンみたいな姉妹。私は結構好きだったりする。
「これからも仲良くしようね」
「もちろんだよ!」
美鈴は私に抱きついてきたのだった。