第三層エリア、突入
寝ぼけた眼を擦りながら起き上がる。昨日は楽しかったなあ。釣りにでかけてみて、ちょっと釣れた。夜は刺身とかにして食べた。
そして、昨日。第三層エリアが解放された。
私は、向かおうと思い、精霊の守護者みんなを呼び寄せたのだったが……。
「あのう。すいません。昨日ボクちょっと視察にいきました」
どうやらルルーク君はひとまず先に行っていたらしい。
どんなところだったかと聞くと、無言になったのはなぜだろう。そんな疑問を残しつつ、私たちは第三層エリアに向かった。
鳥は空を飛べるが人は飛べない。
なぜなら翼がないから。私は飛行スキルがあるから大丈夫だけどさ……。
何この状況。
空から真っ逆さまに落ちている。
ははは、どうしてこうなった。
いや、これはスキップもできるらしい。こういうのが苦手な人のためだろう。だけどこの演出はすごい。何がすごいかってスキルが使えないということ。
「ははは、すごいなこりゃ!!」と私。
「紐なしバンジー! こりゃ死ぬんじゃね?」とチリン。
「死ぬ!? 死ぬなんてやめてくださいよ!? 一応俺デスペナは受けたことないんですからね!?」とユキショウグン。
「ひゅー」とサン。
「……私スキップしていいか。コワイ」とエルルゥ。
「楽しいでしょ。これ」とルルーク。
エルルゥはどうやらダメみたいだ。
いつになくルルークがダメというので仕方なくこのイベントをしているらしい。
「……で、これ落下しているけど地面に落ちた瞬間に死なないよね? 大丈夫だよね?」
「ダメージ判定はないから死なないよ」
「ならいいんだけど……次のエリアはどこなんだ」
「行ってからのお楽しみ」
空から落ちていく。
これ私絶対下にいたら言いたいセリフがある。
『親方! 空から女の子が!』ってね。これはいいたいよね。
私たちは落下していく。
そして、地面に着弾。土煙をあげ、辺りの視界を塞いだ。見えない周り。ただ、ものすごく薄暗い。どこなんだろうか。大地の奥底。
すると、土ぼこりがなくなっていく。
周りの様子が見えてきたのだった……。が、ものすごく暗い場所。昼、だよね…?夜みたいに真っ暗なんだけど…。
そしてさ、骸骨がそこら辺に転がっているし、それに、なんだろう。この予感。私、ものすごく帰りたいんですけど……。この悪寒はもしかしてなんだけどさ。
「モンスターきたよ!」
モンスターがきたということで構えるのだが。
私はそのモンスターを見て固まった。
薄暗い青色。縞模様のシャツ。透けている体。これは間違いなくあれですね。ええ。あれですね。私の大の苦手なあれですね。
チリンはわかったのかこっちをみて苦笑いしている。
はは、ははは。最大のピンチです。
「こいつらは物理は効かないんだ! 光属性がついているか、魔法で倒すしか……」
「それならミキの出番だ……」
「無理ぃぃぃぃ!!」
飛行スキル発動!!! 悪霊退散即身成仏!
はい。幽霊です。お化けが出ましたよ。