天照大神 ②
出すために天使は天岩戸をぶち壊そうとしているらしい。
必死に防衛、なう。アマテラスさんをここからだすわけにはいかないのだ。決して。ミカエルとルシファーが天使たちの魔の手から防衛をしている。
「ルシファー、ミカエル! 天使で偉い立場にある貴女様方がなぜアマテラスさんの味方をするのですか!?」
「主の命令だからだ」
「左に同じく」
ルシファーたちは忠誠心が高くて助かるよ。
私も無理に出させる必要はないと思う。アマテラスさんは嫌だといっているし、少しくらいは大目に見てあげてもいいんじゃないだろうか。
と、その時だった。
天岩戸の扉が開く音が聞こえた。
「ルシファー、ミカエル! ありがとう! わたしゃのために頑張ってくれて!」
と、中から出てきたのは胸が絶壁というほどない女の人だった。可愛い、というよりは美人って言ったほうが近いだろうか。黒髪ロングで大和撫子って感じの女の人。すごい美貌だなぁ……。
アマテラスさん本人だろうか。
「アマテラス様! 出てきましたね! 仕事しましょう!」
「嫌だ。ミカエル、ルシファー、あと……ミキ様。お茶しましょう?」
「はっ」
「わかりやした」
「えっと」
アマテラスさんは目の前に鬼のような形相を浮かべる天使たちを見ずにお茶に誘う。
だけど、その時だった。天から誰かが降りてきた。その人はこの世界を創った張本人であり、世界を統べる創造神。
その名はアルテナ。アルテナ様が降りてきた。
アルテナ様をみてぴきんと固まる三人。
「……なにしているのですか?」
「あ、あはは。アルテナ様。これには」
「アマテラス。なにかいいわけがあるのですか? 1000年引きこもっておいてまだぐちぐち言って逃げるのですか?」
「い、いえ! 仕事に戻らさせていただきます!」
「よろしい。次にミカエル、ルシファー。あなた方はなぜアマテラスを擁護したのでしょうか」
アルテナ様はルシファーたちを睨む。ミカエルは少しビビったのかひっという声を上げた。ルシファーは動じず、何も答えない。
巻き込んだのは私だよな。
「アルテナ様。巻き込んだのは私ですし、命令したんです。ごめんなさい」
「……なら不問といたしましょう。ミキ様もなぜアマテラスの味方をしたのですか」
「……仲間だから」
「仲間といえど厳しくしなくちゃいけない時もあります。それを重々承知してください」
「はい……」
貧乳仲間にそんなことできるわけがないだろう。
だってこの世界は豊乳に溢れてるんだよ? その中に見つけた数少ない貧乳仲間。そのためになにができるだろうか。
……はい、ごめんなさい。気をつけます。