第二回イベント 攻略最前線 ④
強キャラに見せかけておいて実は雑魚です。オオシケはあるモンスターの特異種ってことだけです。
まあ、ユニークモンスターですね。オオシケがなぜ恐れられるかというとオオシケは他のユニークと比べて長く生きているからです。腐ってもユニークモンスターなので村一つの破壊は容易です。このオオシケは大根やニンジンなどの野菜が大好きで作物を狩りつくすまで食べます。
足りない場合は民家などを食べるという始末です。
最後雑にまとめちゃった……。いや、うーん。よし。次も番外編にしたろ。
考えた結果――これってレイドボスなんじゃね? という結論に至った。
四つの首を一人で相手取ることができるわけではない。やれるとしても人間離れしていると思う。
このオオシケ……大人数で闘うことを基本として作られているのだろう。
「いっちょ人集めてみますか」
俺はその辺の人に声をかけ始める。
すると、他の人もその結論には至っていたのだろう。快く了承してくれたのだった。みんなでオオシケを止める――ということ。俺らの心は一致団結したと思うの。
「やべ! タンクが石化した! 回復しろおおおおお!」
戦場はまさに大混乱と化していた。
人数は16人。四人ずつ配置しているのだ。
「まずは回復してくる首と石化させてくる首の破壊!」
指揮を執るのはめだか。
このサーバー内では一番うまい、とまで言われている。あくまでこのサーバー内でだが。
「俺、この戦いが終わったらリアル彼女と結婚するんだ」
「おい誰だフラグ立てたやつ!」
そして、体力が五割を切った。
『キシャァァァ!』
死んだ。見事に死亡フラグを回収する羽目になった。
めだかはリスポーンしてしまう。普通ならデスペナもあるのだが、イベント中はデスペナ無効となっている。つまり、死ぬことがたくさんある……ということ。
もしかして? いや、ないよな?
まさか死ぬたびに弱体化なんてことは……。
……はは、ないよな。
結論から言おう。弱体化は本当だった。
何回も挑戦し、何回も死に戻った。すると、あの範囲攻撃。威力が減っていたのだ。体力が一気に削られていた最初の時の挑戦の二分の一。つまり、俺のHP半分くらいの威力となった。そこからヌルゲーだった。ポーションをありったけ用意し、ただ、回復しながら倒すのみ。
呆気なかったという気持ちだけが残った。
たしかに呆気なかったのだ。死にまくるおかげで弱体化していく仕様。なかなかふざけているめだかであった――
つつがなくというべきなのか、第二回イベントは終わりを迎えることになった――