珠洲を叱る
謝ります。明日投稿はできない、もしくは一話のみとなります。
あれからというもの、今だに王国は天使たちと復興作業をしているらしい。
まぁ、それはいいとして。
「はい珠洲~。前回約束したこと、守ってないよね~? 珠洲ゲームしたらすぐ忘れるでしょうが。ちゃんと勉強するっていう発言は嘘だったの?」
「……魔が差して」
「黙れ。私もあーだこーだ厳しく言うつもりはなかったよ? ゲームも適度にやってもいい。けど、昨日何時までやってた?」
「……二時くらいです」
「帰ってきてすぐやってた?」
「……ふぁい」
珠洲を叱っていた。
帰ってきてすぐにやってたらしい。つまり勉強をしていないということだ。はぁ……。先が思いやられるよ。私が怒っても無意味ときたか。
もうこれはダメだな。
「それじゃ、約束破ったしこれから私勉強見ないから。一人で頑張って」
「……み、美咲?」
「昔から約束を守ることは滅多になかったけどさ、大事な時くらい守ろうよ。自分の将来がかかってるのにまだ余裕があるってバカじゃないの?」
「うぐ……。でも一日くらいいいじゃん! そこまで制限する必要あ」
「逆ギレすんな!!」
私は大声を張り上げた。
「一日くらいいいって昔やった結果忘れたのか!? 中学の頃一日ゲームをして明日からやるって言ってお前何したよ? ゲームして惨敗だっただろうが! 今も昔もなんも変わってないからするしかないんだよ! それなのに制限する必要があるとか舐めてるのか? 逆ギレされるくらいならもう教えないわ。少しは成長してると思ったけど、まるっきりしてないね」
「……ごめんなさい」
「まだ定期テストだから許してた。だけど今の時期、珠洲はやばいってことを自覚しろ! この前私が創った小テスト、解けてなかっただろうが!」
もう怒った。
謝罪してきたからちゃんとやれるもんだと信じていた。けれど、甘かった。甘く見すぎていた。いや、幼馴染だからと思って大目に見すぎてたらしい。
私だって勉強があるのにさ、時間割いて珠洲の為にやってるのに……。
いや、愚痴ははかないようにしよう。
「昔から何にも変わってない。珠洲さ、本当にそれで大丈夫なの? 少しは自分管理能力を身につけて。あと、今日はもう帰る。金輪際勉強教えないからね。自分で頑張って」
「み、美咲……!」
「それじゃ、私は自分の勉強をするから」
私は珠洲の部屋のドアを閉める。
私は怒りを溜めながら階段を下りていく。今のようにいけば珠洲は大学に落ちるし、ゲームも禁止される。だけれど、その道を選んだのは珠洲だ。
幼馴染だからって許せるものと許せないものもある。教えているのに、相手が嫌そうだったら私も教える気が失せる。束縛しすぎだと思うけれど、珠洲にはそうするしかない。
珠洲は、自己管理能力がほとんどない。
ゲームをやってしまえば毎日のようにやってしまう。勉強ができないことを危機だと感じていない。珠洲の欠点だ。
「美咲ちゃん。なんだか怒ってるようだけど……ごめんね。珠洲が」
「いえ。いいんですよ。珠洲がゲーム禁止にされたいなら私は止めるつもりはありませんから。では」
私は自分の家に戻っていった。
まぁ、そんなことを口で言うミキちゃんですけど優しいですからね。謝ったらころっと許しそう




