朱音と珠洲とクラスメイトと… ④
午後三時。ちょうど冷えたクッキーを冷蔵庫から出す。冷えすぎてカチカチ?まぁアイスクッキーというのもあるぐらいだし大丈夫かな?
私はクッキーを皿に入れて珠洲たちの前に出す。
「クッキー! 食べていいの?」
「おやつだよ。頑張ってるし」
「やった!」
と、みんなつまみだした。
弟さんも一枚齧る。私も一枚もらって齧った。うん、美味しい。我ながらうまくできたと思う。
「普通に美味しい」
「料理できる女の子って素敵。やっぱり私のお嫁さんになってよ」
「なれるか!」
朱音ちゃんも女子なんだしお嫁さんになることもできますよ?
「でもちょっとぱさぱさするなー。口の中の水分が持ってかれるね」
「飲み物あるよ! ほら、美咲ちゃんにはこれ」
と、手渡してきたのは「はちみつレモンジュース」と書かれたジュース。
はちみつレモンって結構どころかマジでおいしいんだよね。よくバスケ漫画とかでレモンの蜂蜜漬けってあるけどそれもマジでおいしいし。
あれこそレモンを輪切りにして蜂蜜につけるだけの簡単なものだしだれでも作れる。
レモンの酸味ははちみつの甘さで中和されほどよい酸味になる。
「珠洲ちゃんは何がいいかわかんなかったから冒険してみた」
と、珠洲にて渡してみたのは『???』と書かれたもの。冒険しすぎじゃないですかね。見た目紫だからブルーベリーかブドウのジュースっぽい。
ただ、ラベルが???だからすごい怪しい液体。なに? それ飲んだら男の子になったとかそういう薬?
「朱音にはこれ」
と、手渡したのは瓶に入ったもの。ラベルには『ポーション~メロンソーダ風味~』と書かれている。メロンソーダを瓶詰にしただけかな? たしかにポーションにも見えなくはない。
珠洲が羨ましそうに見ている……。
「で、未来はこれ」
未来ちゃんには煎茶だった。一番無難だ……。珠洲に恨みがあるってぐらい珠洲だけひどい。とりあえず飲んでみようか。
ごくごくと飲む。やっぱり美味しい。
「……ブルーベリーのジュースだこれ」
「メロンソーダ美味しい……」
と、もう一回飲もうとすると弟さんが私の服を引っ張る。
「それ飲みたい」
と、言ってきた。
「……わかったよ。コップ持ってきて」
小さい子にダメだということもできなくてあげることにした。
口付けたものを渡すのもあれなのでコップに注いであげる。コップに十分注いで私が飲めるものはなくなってしまった。
まぁ、一人だけないって言うのもあれだからね……。
「……いる?」
「いや、いいよ」
朱音がポーションを渡そうとしてきたので拒否しておいた。
体力満タンだからいらないです。
「おいしい」
「よかったね」
「うん!」
作者の小中学校でははちみつレモンゼリーっていうのがあってそれはマジでおいしかった。
朱音の弟……のちに美咲の婚約者である(大嘘)




