グレンとスルトの戦い
あとがきは解説か、関係のない話だけなので飛ばしても構いません。
なので私はたまにいじるのだ。ミキを。今度はチリンをいじろうか。今はやらんけど。
王の声明が終わり、私はその場を後にした。マツリの屋敷に戻ると、なにやら鉄の音が響く。急いで裏庭に向かうとグレンとスルトが剣と斧を交わらせていた。
「こんなもんかよ騎士は! 随分と弱っちいじゃねえの」
「なんのこれしき……! 見た目の割には力がないようだな……!」
なにしてるんだろう。
そう思って見ているとマツリがこちらに近づいてくる。
「今二人は強さ比べしてるんです」
「強さ比べ?」
なんで競う必要があるんだろう。
山賊はやっぱり血の気が多いのか? とも思うけれど、どうなんだろう。グレンは両手で剣を握り斧とつばぜり合いをしている……。グレンもグレンでガタイはいいし、スルトはムキムキマッチョって感じだし。どっちが勝つんだ?
「はあああ!」
つばぜり合いをやめ、連続で切りつけるグレン。それを斧で軽くいなしていた。
斧は木を伐採するためだけに使う。もちろん武器に使う人も少なら数いるけれどリーチが極端に短い、隙が大きいのが相まって不人気武器の一つだ。威力は斬撃武器トップは誇れているけれど。
ちなみに打撃武器一位がハンマー。
「攻めてこないのか!」
グレンがそう煽った。
スルトはおもしれえと笑い、軽々とデカい斧を振り回す。攻撃に回ったスルト。力でグレンを圧倒していたが、素早さはグレンが上であり、斧を剣ではじいている。
うわぁ、すごいな。
すると、天から誰かが落ちてきた。
「面白そうなことやってんじゃねえか! 私も混ぜろい!」
ミカエルだ。
ミカエルも剣を片手に交わったのだった。三つ巴の決戦となった今。並大抵の人じゃ止められないし、庭が少し荒れてきている。マツリの表情が少し怖くなっていた。
止めますか……。
私は霊体化し、三人の間に割り込んだ。
その瞬間、三人から剣を振り下ろされる。が、私の体をすり抜けるのだった。驚いた三人は手を止める。
「そこまで。庭を荒らしすぎ」
「「あ……」」
グレンとスルトはやってしまったという顔をしている。
そして、鬼のような形相を浮かべたマツリが背後から忍び寄っていた。
「話がありますので、スルト、グレン。一緒に来るように」
「ミカエルー!!」
ウリエルが天から迎えに来ていた。
「さぼるな! さっさと仕事に戻れ!」
「あいつら私についてこれねえんだもん。だから暇なんだよ」
「あんたについていけるわけないでしょうが!」
ミカエルがぶつくさ言いながら戻っていった。
仕事をこなすようにはなったけれど戦闘狂の部分はまだ残っているために戦闘を欲しているらしい。レベルが違うと暇になるんだなぁ……。
その時だった。
《新・ワールドストーリーが始まりました》
《第九層への行き方を公式サイトにアップロードいたしました》
……ワールドストーリー?
なんかはじまた




