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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第九層エリア 【さらなる世界へと】
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ティアモ

 私がソゥ様とクエスト行った時のことだった。


 「見つけました美咲先輩!」


 と、数時間前に聞いたような声が聞こえる。

 振り返ると奴がいた。そう、花園 愛……。なんでいるんですか!? 


 「なんでいるのかという顔をしてますね? もちろん私もこのゲームのプレイヤーだからですよ」

 「いやいやいや。なんでこの世界に?」

 「もともと私この世界に来てましたし。それに、美咲先輩はきっとこの世界に来ているだろうという確信を!」


 怖い! この子めっちゃ怖い!

 私の周りの女性ろくなのいないような気がする。妹はシスコンだしマシュマロも私を姐さんと慕ってくるし……。今度は百合まできたんですか……?


 「そうしたら会えました! ふふふ、美咲先輩! 愛してます!」


 と、大声で叫ばれる。

 ソゥ様は魔物を狩る手を止め、チリンは動けずにいた。


 「ご、ごめんなさい」

 「そんなっ!? 私の何がいけないのですか!? 美咲先輩に好きになってもらえるよう真面目に生活してるのに!」

 「だから私はノーマル……」

 

 断ってるのに引きやしない……。

 あの、これ私がオーケーだすまで駄々をこねるんですか? 諦めないのかなこの子……。


 「いいです。絶対に振り向かせますから」

 

 と私の腕に抱きついてくる。

 嬉しそうに笑った。いや、見た目は本当に可愛いんだけど……。私は恋愛はきちんと男の人とやりたいっていうか、その、さ。女性を恋愛的な目で見れないというか。


 「……えっと、花園さん」

 「……えっと、誰ですか?」

 「三年の葉隠 珠洲……。ここじゃチリン」

 「チリン先輩。私はティアモといいます」

 「ティアモ?」

 「イタリア語でティ・アーモが語源かな……」


 ソゥ様博識!

 たしか意味は……。


 「愛してる……って意味だよね」

 「わかってるじゃないですか! って、真野ちゃん!?」


 花園さん……ティアモはとても驚いていた。

 流石に有名人だからね。そりゃわかるよ。


 「サインください」

 「いや、ここでサインは無理かな。ペンないし残らないよ?」

 「ここが現実であったのなら……!」


 ファン、なのかな?

 だとしたら悪いような人じゃない気がしてきた。真野ちゃんファンに悪い人はいないっていうしね。寧ろ仲間? 真野ちゃんファン仲間か……。


 「真野ちゃん好きな同士仲良くしようね」

 「はい!」

 「私ダシに使われてるよねこれ」

 「ミキが陥落した!? 正気になれ!」


 ……はっ。

 恐ろしい子だ。私の弱みに付け込むとはなかなかやるな。堕ちてしまうところだった。この子末恐ろしい。こうして百合の道へ引きずり込むつもりだったんだな。


 「先輩本当に可愛い……! あの、付き合ってください」

 「えっ」

 「真野ちゃんが好きな同士。趣味はあうじゃないですか」

 「……たしかに」

 「確かにじゃない! ミキちゃん御乱心!」














ティアモにNTRされたソゥ様とチリン。

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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