世界を守る神 ③
ギルメンが噴水広場であちこちを触っているけれど変化はない。
「もうぶっ壊したほうが早くないか?」
「それは最後の手段にしましょうね」
ミカエルは探すのがいやらしく剣を構えてぶっ壊す案を出してくる。
いや、階段があるということはぶっ壊さなくても入れる仕組みがあるはず。だとすると、この噴水広場にあると思うんだ。
だけど、もう一通り調べたような気がする。
「あ、みんなここにいた」
と、ソゥ様がこちらに向かって走ってくる。
あれ? と思ったけれどソゥ様は精霊王だし神じゃないから動けるのは当たり前か。進化しないで王のままなら大丈夫というわけか。
進化しててもあれだなぁ。ミソギとロトとマーヤだけは大丈夫な気がする。
「なにしてるの?」
「噴水広場の仕組みを動かしたいの」
「へぇ……。なんかあるの?」
「ミキが封印されてる」
「まじで?」
「まじで」
私はソゥ様の前に出る。
「わっ、半透明!」
「封印されたのでこんな感じです。探さないといけないんですけどフレンドとか天使にしか私の姿見えてないんですよねえ。この状態だと物も触れられないので」
だから協力してもらってるわけだけど……。
「で、動かす方法はわかったの?」
「いえ、まだそれが……」
どこを調べてもない。
噴水の中を調べてもそれらしきものはなかったし外も地面も調べてみたけれど特には変わりはなかった。どこかにあるはずなんだよ。それを探してるんだけどなぁ。見つかんないなぁ。
「なら私も探すよ。どこ探してないの?」
「いや、ここらへんはあらかじめ調べたんです」
なのに、ないんです。
うーん……。どういうことだ。こういうのって大概どこかにスイッチがあるはずなんだよ。踏むと発動するとか……。でもそれらしきものもないし。
「そう……。探してもないんならここにはないんじゃない?」
「とはいってもここ以外あるところがわかんないんですよ」
噴水広場の仕掛けなら噴水広場にあるはずなんだ。
クエストを受けないとダメ、とか? いや、それはないか……。クエストを受けないとダメとなってもどのクエストを受ければいいのかさっぱり見当もつかないし。
ここは地道にこの街を探すしかないのかな……。
「でもないんでしょ?」
「見落としてるだけかもしれないんですけどねえ。見つからないんですね」
こんなとき攻略調べられたりとか掲示板見れたら楽なんだけど!
「……みんなこんなところでなにしてんの」
と、マーヤがいきなり噴水広場の前に現れた。
死に戻り?
「あー最悪。死んだ……。で、なにしてんの」
マーヤが問いかけてくる。私の姿にはツッコミはなかった。
「私の封印を解くために奔走してる」
「そ。で、封印って?」
「私のアバターが封印されて使えないの。マーヤも手伝ってくれる? スイッチ探し」
「……いいけどどこ探すの?」
「ここ」
噴水広場を指す。
「……いつから探してんの」
「結構前から?」
「ふぅん……。ならとっくに見つかっててもおかしくないと思うけど」
見つからないからこんな苦労してるんだよなぁ。
「見つからないのはここにはないんじゃない?」
と、ソゥ様と同じことを言うが、それはない。
噴水広場の仕掛けは噴水広場でしか解けないと思うから。
「そもそもスイッチなの? 仕掛けを解くのが」
「……ん?」
「合言葉とかで開かないの? 開けゴマとか有名じゃん。アリババのやつ」
……見落としてた。
そうだ。なにもスイッチじゃなくて魔法とかでもあるのかもしれない。
「それがあった! ありがとう! 愛してる!」
「……いきなり愛してるとかやめて」
私は図書館までいくことにした。
困ったら図書館ですからね。ええ。
モチベが少なく成ってきたなーと思ってスマブラで高めようとしてたら一話しかできなかったので本日は多分これだけ。