その後・・・
オルテナ様は平民の服装に着替えている。
「では! お姉さまの世界を堪能してきますね!」
「あ、待って」
「なんです? お姉さま」
「ミキ様が困っているときはかけつけてください」
「わかりました! では、困っているときは私の名前を呼んでくださいね! すぐにかけつけます!」
いや、いいんだけどさ。
それでいいの?
「私はミキ様の声をどこでも届くようにしました。どこにいても声が聞こえますよ!」
「あ、そう……」
「では!」
瞬間、オルテナ様の姿が消える。
瞬間移動…じゃないと思うんだよね。強い風がふいた。もしかして走っていったの? 足早いな……。あと本当に活発でどこにでも動き回りそうだ。
まぁ、平和的解決できてよかったよ。
「ミキ様。ルシファー、ミカエル、オズ。すいませんでした。巻き込んでしまい」
「構いません。アルテナ様」
「戦うことができたしなぁ」
「いえ」
ルシファー、ミカエルはよくやってくれたと思う。
私も本当に疲れたけど、まだ問題がある。
「グレイスちゃん、どこいく?」
そう。
忘れてたんだけどグレイスちゃん。元の世界に無事戻ってきたんだけどグレイスちゃんもついてきた。どうしようかな。誰かに預けたいけど……。
ゴエモンはハクビたちがいるし、コマチ……はなんかやらかしそうで怖い。
「……私にあずかれ、と」
「頼める?」
まぁ、預けても大丈夫そうな人のところ。クロックのところにやってきた。
時空の塔に住んでるわけだし大丈夫かなって。特に意味はないけど。ただ、クロックならきちんと叱りながら育ててくれると思うんだよね。
「まぁいいが……。だがいいのか? 悪魔に子供を捧げて」
「……悪魔?」
「気づいていなかったのか。私は悪魔のクロックだ」
……悪魔だったんですね。
いや、まぁ時間を行き来できる時点でただものじゃないなーとは思ってたけどまさかの悪魔ですか。あ熊さんなんですね……。
「クロックさん悪魔らしくないので気づきませんでした」
「……悪魔たちにも言われるよ」
悪魔たちも悪魔らしくないっていうんだ……。
「本来は秘密なのだがな。かのベルゼブブが配下だという話を聞いた」
「ああ、あの人も悪魔だもんね」
「それで、信頼に値するとみなした。まぁ、言ってしまえば契約をしたいなって思ったわけで」
「随分と直球だね」
「……回りくどいことは嫌いなんだ」
悪魔と言えば契約させるためにあの手この手で陥れて悪魔の力を借りなきゃダメという状況に陥らせて契約すると思うんだけど。
それも偏見だろうけどだいたいこんなイメージだよ?
「契約してくれたりはしないか? もちろんピンチの時には駆け付ける。どうだろう」
「いや、いいんだけど大丈夫? 神と契約して。たぶん種族的には敵だよ?」
「……別に構わない。私は神が憎いわけじゃないし、むしろ崇拝している」
「本当に悪魔なの?」
神を崇拝する悪魔なんて聞いたことないぞ。
新年投稿できるかなぁ……。ワンチャン投稿できない可能性もあります。