鬼の目にも涙 ①
すいません。たぶん本日は十中八九この更新だけとなります。
私はギルドに戻ると、何やら人がいた。
絶世の美女……というにふさわしい人物。和の装束に身を包んだ彼女は、私を見るなり、いきなり抱きついてくる。
……なにこれ?
「えっと、誰ですか?」
「へ? あ、し、失礼いたしました。なにやら神聖な力を感じたのでつい」
と、えへへと笑う彼女。
可愛いな……。
「はじめまして。私はコマチといいます。本日は依頼があってまいりました」
と、コマチはそう笑っていった。
コマチさんの依頼はゴエモンを探してほしいということだ。
コマチとゴエモンは幼馴染らしくゴエモンに無茶をさせないようにしているらしいけれど空回りで一回叱ってやるという。
ちなみにコマチのフルネームがオノノ・コマチといって小野小町をモチーフにしたキャラ。ゴエモンはイシカワ・ゴエモンというらしい。
「目撃情報はある?」
「えーっと、ワノ国のどこかってことだけですね!」
「おっけい」
ワノ国に飛ぶ。
ゴエモンか。最近見ていないな。この街のどこかにいるということはたしかなんだろう。コマチが言うには子供を連れている……それはもしかしなくともハクビとメアリのことだろう。
呼んだらくるかな?
「ゴーエモーンさーん!」
「おう、呼んだか?」
来たよ。
ゴエモンは団子を食べながら笑顔で近づいてくる。すると、私の数歩前でその笑顔が固まっていた。団子がぽとりと地面に落ちる。
そして、私はゴエモンの視線を追うと笑顔のコマチがそこにいた。だがしかし、笑顔というけれどまったく笑っていなかった。
「ゴエモンちゃーん? きてあげましたよー?」
「……さて、盗みに」
「行かせないよ?」
と、コマチがゴエモンの肩を掴む。ゴエモンは震えており、顔色は真っ青だった。ゴエモンがびびるコマチさんは何者なんだろう。
そう思ったけれど、まぁ、コマチの気持ちもわからなくはないのでゴエモンにはきっちりと叱りを受けてもらうことにして。
「今回ばかりは行かせてくれ! 喧嘩しなくちゃならねえんだよ!」
「喧嘩?」
「ああ。ワノ国には鬼が出るんだ。それを退治しなくちゃいけねえ。こればかりはワノ国の存亡にかかわる問題だからな」
「…………」
そこまでいうとコマチはため息をついて肩を離す。
鬼、かぁ。あまりいい思い出はないなぁ。思い出すのは黄泉比良坂。あの鬼みたいなやつじゃないといいんだけどなぁ。
「鬼は強い。ミキ。頼まれちゃくれねえか。あたしと鬼退治をよ」
《クエスト:鬼の目にも涙 を受けますか?》
やっぱりか。
なんとなく予想はしていた。鬼と戦うことになるんだろう。あの鬼ではないとは思うけれど。あれはさすがに無理ゲーすぎるし少しは弱体化してくるだろうな……。
……まぁ、アプデ後初クエスト。受けないわけがない。
「うけるよ。やろうか」
「本当か? 助かるぜ。鬼の居場所は……」
というと、「待った」という声がかけられる。
「……私も戦う」
「コマチ?」
「ワノ国の存亡? 私にとっては大事。ゴエモンだけに任せない!」
「……コマチ?」
「私も仲間になりました! 私も戦うからね!」
と、コマチも仲間になった。
ちなみにいうと明日の更新多分昼だけか無いと思います!!
いや、ほんと。書く暇がなかった