表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第八層エリア 【優美なる妖精】
455/856

悲しい男の慟哭

 ストレングスさんは依頼主の男の子たちに頭を下げてお詫びとしてギルドホームをプレゼントしていた。あの子たちも断っていたけれど「けじめつけなきゃ男が廃るってんだ」とかいう江戸っ子みたいな感じで黙らせていた。


 意外と優しいんだな……。


 「意外とストレングスさん優しいんだね」

 「ばっ……! な、なにいってる! 優しかったら彼女できてらい!」


 てやんでぃべらぼうめって言いそうな感じだなぁ。

 

 「最初は感じ悪かったけど関わると結構そうでもないかな?」

 「そうだな。こいつ天邪鬼みたいなもんだからな」

 「……うっせえ」


 照れているのか顔を背けている。

 意外と恥ずかしがり屋なのか……。いるよなこういうの。乙女ゲーとかでこういうちょろそうな人……。いや、多分ちょろいんだと思う。

 これあれだな。負けヒロインって感じだな……。軽く落ちちゃうけど恋が実らないっていうやつ。


 「……ストレングスさん。ファイト!」

 「……なんか無性に腹立つんだが……」

 「ミキは多分お前のこと見抜いたぞ」

 「……どういう風にだ? 怒らないから言ってみろ」


 怒らないからって絶対怒る人のセリフじゃないか……。「怒らないから言ってみなさい」とかは絶対に信用しちゃいけないタイプの言葉。

 あれ正直に言うとぐちぐち怒られるんだよね。


 「……まぁ、端的にいうならちょろくて負けヒロインになるタイプ」

 「正解だな」

 「……そんなに俺ちょろい?」

 「うん。例えばなんだけどなんの脈略もなく女子から『ライン交換してください』って言われたら断らない挙句『あ、こいつ俺に気があるんじゃね?』って思うタイプでしょ?」

 「うぐっ……」

 「大学時代実際にあったことだな」

 「で、女子の目的は友達だったことを知ってショックを受けて寝込むタイプでしょ?」

 「お前ストレングスの大学生活知りすぎだろ」


 図星なのかよ……。

 ストレングスさんも結構かっこいい部類だとは思うんだけど……。友達狙いにいくか。顔だけで選ばないんなら私なら中身含めてストレングスさんなんだけどなぁ……。


 「で、多分その女の子ってトロフィの奥さん?」

 「おまっ……エスパーか何かかよ!」

 「いや、これ適当に言っただけなんだけど……」


 まじですか!?

 トロフィの奥さんそうなんですか!? 


 「俺が大学四年の時にな、出会ったんだ。ストレングス経由で」

 「…………」

 「いや、ほんと幸せだ。結婚生活って最高だ……」

 「よろしいならば戦争だ!!」


 あ、キレた……。

 いや、トロフィ。ここで惚気話するんじゃないよ……。これはキルしたとしてもストレングスさんを責めれない気がする。トロフィの発言がダメージになってるし……。


 「なんで俺に近づいてくるやつら全員トロフィ目当てなんだよ! 俺目当て一人もいねえじゃねえか! トロフィが既婚者だとか、彼女持ちって伝えると『チッ』って舌打ちして連絡も途切れるって……! なんなんだよお前ばかり! くそったれがあああああああ!!」


 ゲームの街に、悲しい男の叫びがこだました。

 彼女ほしいっていうと、ダメっていう。こだまでしょうか。いいえ誰でも……。



 ……ま、私も彼氏いないんですけどね!


 作る気も今ないけど将来は結婚したいなとは思ってるんで見つけなくちゃいけないんだけど……。未だに好きな人がいない……。















作者ハッピーシュガーライフというアニメを全て見ました。作者の好みに合いました。

ああいう系のアニメ好きやでえ…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ