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Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第八層エリア 【優美なる妖精】
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仲間を集めよう

 サンダルフォンの体に乗り移った私はルシファーのもとに急いで向かっていた。

 飛行スキルをつかって……正直チリンも心配だ。NPCはこの場合どういう扱いになるんだろうか。封印状態になっているということはアリス、ランスロット、ラファエル、クー・フーリンも今封印状態にあるといえる。


 「って大変ですー! サンダルフォンさん! 今ウリエルさんからの緊急の指示がありました!」

 「ガブリエル?」

 「直ちに天界に戻りウリエルさんの指示をということです!」


 ……わからん。


 「手短に何があったのかだけ」

 「ラファエルさんの反応が消えたんです!」


 ……だよな。

 それは私が関わっていることだしあそこにいけばなにかわかるだろう。そもそもあの亀裂は何なのか。なんで私たちを……いや、あの亀裂はチリンが受けたクエストにかかわりがあると思う。


 やっぱ一筋縄じゃいかないよなー……。


 「そういうこと。大丈夫。私は戻らないよ」

 「怒られますよ!」

 「悪いけど私今サンダルフォンだけどサンダルフォンじゃないんだ。では早くミカエルを呼んできてガブリエル。ラファエルの場所は見当ついてるから」

 「うう……。ウリエルさんから怒られるなぁ……」


 といいつつまた戻っていった。

 私はまずワノ国に降り立つ。ルシファーがいないかなー。結構目立つからわかると思うけど。……あ、いた。書店で何か立ち読みをしている。

 この世界の歴史という本だった。


 「ルシファー」

 「なんだ」

 「ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど」

 「今忙しいのだ。ウリエルから連れてこいと言われたのか?」

 「いや、ルシファー。私だよ。ミキ」

 「……貴様。一介の天使如きが神の名を語るなど……!」

 「剣を構えるな! 本当だよ! 今サンダルフォンの体を借りてるだけでミキなの!」


 私は必死に説得する。

 剣に手をかけていたのをひっこめた。


 「……仮にミキ様だとして、ミキ様がなぜサンダルフォンの体を借りているのだ」

 「実は体が封印されちゃって」

 「なんだと? ミキ様とあろうものが……?」

 「まったく。油断したよ……。チリンもラファエルもクー・フーリンもランスロットもいるっていうのに……。世話焼かせて申し訳ないけど頼んでいい?」

 「……かしこまりました。ミキ様のためならば」


 信じてくれたのだろうか。

 ふつうは信じないと思うけど……。でもそれほど忠誠心はすごいっていうことだよね。ルシファーの忠誠心は天使随一だなぁ……。


 「それに、ラファエルもいたとならば駆け付けないわけにはいきません。サンダル……ミキ様。参りましょう」

 「うん。ごめんね。能力もこっちの体に引っ張られるからサンダルフォンがなにできるかわかんないし、頼むよ」

 「わかりました。これは私からのお願いなのですがサンダルフォンの体を返したのならばウリエルに事情を説明してください。このままだとサンダルフォンがとばっちりを受けてしまいますので」

 「わかってるよ。きちんと説明する」


 尻拭いはきちんとします。






 ☆ ★ ☆ ★



 ……ここはどこだ?

 たしか私は亀裂に巻き込まれてそれから……。


 「あれ、ヴァイツさん。今お帰りですか?」

 「ヴァイツ?」


 私はヴァイツっていう名前じゃない。

 ……嫌な予感がする。

 私自身を鑑定してみた。すると、冒険者ヴァイツという名前が表示される。体が変わった……? もしかして第三層のときにミキがされたことと同じで封印されたのか。そして冒険者の体に憑依した、と。

 身長は私と同じくらいだし性別も女性だから何の不都合もない体だけど……。ここ、どこだ?


 「ああ、始まりの街か……」


 見渡してみると始まりの街。

 レベルが低いわけだ。まず私は体を取り戻しに第八層エリアまでいくんだけど……。絶対無理だろ。この低レベルでいけるわけないって!

 くそう。楽にクリアできたかと思って浮かれてたぜー。現実はそう甘くないかー。


 「とりあえずアーサーと……ドロシーでも借りてくかな」


 私はギルドホームを目指して歩いていった。

 ギルドホームにつき、中に入る。おっと、ニルたちはログインしていたか。


 「いらっしゃいませー。なにかご依頼ですか?」

 「あ、ニル。私私。チリン」

 「……え? いや、でも顔違くないですか」

 「体が封印されたの。アーサーとドロシー連れていきたいけどいい?」

 「大丈夫ですけど……」


 ニルがアーサーとドロシーを呼んできた。


 「ふむ、このお方についていけというのだな。承知した。私はアーサー。よろしく頼む」

 「ふぇ? 戦うんですか!? 私お力になりません……!」

 「気にするな。私が守ってやる」


 わーかっくいー! アーサー超かっくいー!


 「こう見えてもチリンだから。訳ありで憑依してるけど……。とりあえず第八層エリアまで一緒に行こう」

 「わかった。転移魔法は使うのか?」

 「使えないから徒歩で……」

 「承知した」


 頼んでもいいけどお金めっちゃかかるからなぁ。























アリス、クー・フーリン、ラファエル、ランスロット使用不可能

ただしルシファーなど使用可能

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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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