表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第八層エリア 【優美なる妖精】
436/856

チリンを防衛せよ ②

 下半身は馬、上半身は人間のケンタウロスは槍を構えてこちらを睨む。

 レベルは120。余裕でしょう。私が構えるとケンタウロスはぶるぶる震えていた。そして、槍を投げ出して土下座をしている。まるで許しを乞うているかのように。


 ……あれ?


 「……襲って、こない?」


 私が近づいてみるとがくがくぶるぶる震えていた。

 うん? え、なんで。なんでこんな怯えているの? 恐慌状態にするスキルなんて私持ってないしな。なんでこういう風に……。

 ……ん?


 私は自分のステータスを確認する。


 称号欄を開いてある称号を鑑定した。


 ――――――――――

 

 ラスボス:人型の魔物を有無を言わず戦闘不能にする。(例外あり)


 ――――――――――


 ……これのせいじゃないか。

 要するに人型のモンスターとは戦えないということか。ほほーん……。


 「ラスボス、ねえ……」


 人型限定ということは人の知能を持ち得るモンスターは私を恐れるということでいいのだろうか。ラスボスの気迫というものを感じて……。

 なんだこの称号は。お姉ちゃんちょっと悲しいよ。


 「えっと、ケンタウロス。逃げて、いいよ?」


 というと一目散に逃げだした。

 ……はぁ。逃げられるというのはなぁ。獣系やロボット系とは戦えるからまだいいけどさ。なんで私にラスボス称号を与えたんだ。たしかにラスボスっていえるかもしれないけど。っていうか確実に言えるけど……。


 「……戦いませんでしたね」

 「そうだね……。気を取り直して送っていくよ」

 「ありがとうございます!」







 森の外に出る。

 妖精の国の花畑が一面に広がっていた。


 「ありがとうございます! あの、今度お礼をさせて下さい!」

 「いや、いいよ。私が勝手にやったことだし」

 「いえ! ここは男としての矜持があります! 気が済まないんですよ! フレンド登録しましょう!」


 まあ、そこまでいうなら仕方ないか。

 私たちはフレンド登録をする。名前は……〆サバ…ねぇ。しめさば美味しいよね。あの味好き。寿司とか最近食べてないなぁ。回らないお寿司とか行く暇ないし……。

 でもこの名前どこかで聞いたことあるような……。あ、あそこのギルド?


 「もしかしてトップギルドの一角のうおざんまいの……」


 一瞬すしざ〇まいが浮かんだのは許してほしい。


 「そうです! 寿司ネタだけしかいないギルドですよ!」

 「ああ、あそこは高PSばかり集まるという化け物ギルドか……」


 うわさは聞いている。

 あそこの化け物度はやばいとか。うちもうちなんだけど王が私含めて六人いるしね……。


 「って、ミキさんだったんですね! どうりで……。ではいつかお礼をさせていただきますので!」


 と、元気良く去っていった。

 ……うおざんまい、ねぇ……。いかんいかん。あのポーズが頭に浮かんでくる……。すしざん〇い……。いや、たしかに美味しいけどさ。寿司。












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ