表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Another Arcadia Online  作者: 鳩胸 ぽっぽ
第八層エリア 【優美なる妖精】
435/856

チリンを防衛せよ ①

 チリンのお詫びはゲームでのクエストの手伝いだった。

 結構難関クエストということ。達成条件はわかるんだけれど難しいということだった。どういうことかというと……。

 あの私が通らなかった森で一日ノーダメージで生き抜けということ。

 これで頑丈スキルが手に入るって言っていた。ノーダメージ……ねぇ。


 「戦略はあるの?」

 「ひたすら守ってもらう」

 「めっちゃくちゃ私に負担かかるなぁ」

 「そのためにアリス、ランスロットを連れてきてるんでしょ」


 そう。

 今回のお供はアリスとランスロット。防衛においてこの二人が特に優秀だった。アーサーは、なんていうか全体的に高水準だけれど器用貧乏って感じが否めない。ルシファー、ミカエルは完全に攻撃特攻、ベルゼブブはどちらかというと攻撃、ハーメルンはなんていうか、まぁ、防衛か。ただネズミたちには正直期待できないので……。ドロシーはあれ。オズにならないと無理ということで。


 「妾の不思議の国に閉じこもっておればよい。もっとも、出入り口が破壊されたら外に強制的に出されてしまうがな」

 「そうさせてもらう」


 アリスは黒い空間を開く。

 ……ブラックホールみたいだな。


 「この中は安全じゃ。ランスロットと妾は外で防衛しておるからそこに一日おるがよい」

 「わかったよ」


 チリンは中に入っていった。


 黒い空間は消えることはない。これが壊されたらチリンが外に出てしまうから余計難しくなる。


 「役割を決めようか。ランスロットとラファエルはここの防衛。アリス、クー・フーリンは分かれて敵を発見次第殲滅。これでいいかな?」


 クー・フーリンはチリンが連れてきたからね。ラファエルはチリンに連れてこさせた。ラファエルは水の盾をまとわせてって感じかな。あとはひたすら守ってもらう。

 防衛においてラファエルが適任だったし……。私防衛苦手だしね。


 「じゃあ開始。ランスロット、ラファエル。頼んだよ」

 「かしこまりましたぁ」

 「わかりました」


 私たちはちらばった。

 






 森を進むと第一モンスターを発見。ミノタウロスだったが、レベルが……110。こりゃ流石に一筋縄じゃ無理だしなぁ。今の最高レベル解放が100だから……さすがにきついか。

 私は上限を一足早く解放してるからレベル147くらいになった。これはまぁ、妖精の国でのたくさんの狩猟や、ドッペルゲンガーの経験値が思ったよりあったから……。


 「ほいっと」


 精霊魔法で蹴散らしていく。

 それにしてもここ経験値稼ぎにはいいのか。


 すると、茂みからがさがさという音が聞こえる。野生のポ〇モンでも現れるんだろうか。じっと戦闘態勢を整えて出てくるのを待つ。

 すると、プレイヤーが出てきたのだった。


 「ふぅ。ここまでエンカウントゼロ。ここのモンスターレベル高すぎ……」

 

 なんだモンスターじゃないのか。


 「って、いたんですか!? ごめんなさい」

 「いや、いいよ。わざわざここ通るんだ」

 「はい。ここしか次のエリアに……」

 「……私簡単に行けるところ知ってるけど」

 「……まじですか?」

 「マジです」


 だって私が解放したしね。


 「じゃあ今すぐそこに……」

 「行くには戻らなくちゃならないけど……」

 「やっぱこの森突っ切ります!」


 だよね。戻るより抜けたほうが早いよね。

 だが、遅かった。


 「ガァァァァ!」


 と、私たちの目の前に、大きなケンタウロスが現れた。








 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ