ごめん、悪かった
「珠洲ー、いるー?」
私は現在珠洲の家に来ている。
隣には地衣もいる。なんで来ているかというと……。
「ごほっ……やっと全クリア……」
「「寝てろ!!」」
私と地衣は蹴りを食らわせた。
そう。今日も学校だったのだが風邪ということで珠洲が休んだのでお見舞いに来たのだけれど……。案の定ゲームやってやがったよ。
「ちょ、病人に蹴りはひどくない……ごほっ」
「病人なら病人らしくしなさい」
「そうだよ……。ったく、ゲームする暇はないでしょ?」
ったく、せっかくお見舞いの品用意してきたのにさぁ……。
「ふふふ……限界じゃない……! 私は限界ではないのだ……!」
「……こいつ」
「もうだめだね……」
私たちはため息をつく。
そして、地衣と視線を合わせて頷いた。もうここは仕方ない。強硬手段に移そうか。私はぽっけから携帯を取り出し電話帳を漁る。
「えっと、美咲? 誰に電話を……」
「ん、先生。明日私休むことになるかもしれないからさ」
「そ、そう……」
嘘です。
ぷるるっと二回なってそしてつながった。
「もしもしおばさん? 珠洲がゲームしてて寝ようとしないんです」
そういうと珠洲の顔が絶望に染まっていた。
強硬手段にとったんだよ。寝ようとしないから。地衣は少し笑っていた。逆に珠洲は涙目だった。
『わかったわ。今から帰るから見張っててちょうだい』
「わかりましたぁ」
電話が切られ、珠洲に笑顔を向ける。
そして、潔く頭を下げた。
「ごべんなざい寝てますので弁明を一緒に……」
「限界じゃないんだからゲーム、やらないとね?」
「いや、でも……」
「珠洲ちゃんすごいね。一緒にやろうよ。私これやりたいな。サバゲー。こういうの好きなんだよね」
珠洲は、一心不乱に私たちに土下座していた。
おばさんが帰ってきてこってりと絞られていた。
冷や汗をかいたおかげなのか熱も下がったらしい。ただゲームは今日はしないと約束した。なので本当かどうか確かめるべく横でゲームをしている。
「この敵難しいなー。珠洲、どうやるの?」
私は珠洲にコントローラーを渡そうとする。
「えっとこれはだn……ってあぶなっ!?」
珠洲は受け取ろうとした手を引っ込めた。危うくやってしまうところだったと猛烈に反省しているんだろう。まぁ、これで乗らなかったんだから今日はやらないだろう。
試そうとして悪かったような気はする。
「ごめんね。じゃ、私やってるから」
「うん……」
珠洲はベッドに寝転がる。
目の前のゲームは推理ゲームだった。矛盾点を証拠をつきつけて暴いて犯人を暴いていく推理アクションゲーム。
この程度私には楽勝ですよ。
……あ、でもここわかんない。
「珠洲、これわかる?」
「それ? それはだな……ちょっと貸して」
「うん」
珠洲にコントローラーを手渡した。
「これはこれだな」
「ありがとう珠洲」
すると、ドアが開かれる。
「お菓子持ってきたわ……珠洲」
「なにお母さ……あ」
「「あ」」
……ごめん。これは私が悪かった。
私は、チリンが持ってるコントローラーを見ながら心の中で謝った。そして、後日お詫びをしようと誓った。
12月ですねぇ。24日にはクリスマスssを書こうと思ってます。クリスマスの内容はもう頭に浮かんでます。