親愛なる偽物へ、本物より ①
攻略法は考えついた。が、これは運にかけるしかない。
私はマグダッドをパーティーに、ランスロット、グィネヴィアを私のほうに、ルシファー、ミカエルをマグダッドの仲間につける。
「本当にエンカウントするかな」
「どうだろ。でも、エンカウントはしてほしい。攻略法は運任せだけど考えついた」
むしろこの方法しかない。心苦しくなるし、カルマ値を減らしたマグダッドに申し訳ないことになる。けれど、これしか方法は思いつかない。
すると、目の前に私が降り立った。
「無事エンカウント! 作戦に入るよ!」
「お、おう。で、どうすりゃいいの?」
そうだなぁ。
「マグダッドにしてもらうことは一つ
――ランスロット殺してほしいんだ」
私はそう言った。
すると、訳が分からないっていう表情をしている。
「早く。グィネヴィアが見てる前で殺して」
「わ、わかったよ」
マグダッドはランスロットを襲った。
ランスロットは首をナイフで斬られ、絶命してしまう。それをしっかりとグィネヴィアは見ていた。
「ら、ランスロット……様?」
「……」
返事はない。
すると、グィネヴィアは大きく泣き叫んだ。泣いて、泣いて。泣いてわめく。ルシファーは冷たい目で見ている。ルシファーにはもう仕事してもらった。
さ、出てこい。
グィネヴィアの中から、大蜘蛛が飛び出した。
絶望の大蜘蛛。これがキーだ!
「蘇生!」
私は急いで蘇生をする。
ランスロットは生き返る。グィネヴィアに抱きつかれ、何が何だかわからないようだった。よし、あとは運にかける……!
すると、私に向かってレーザーを放ってくる。
もちろん当たってしまった。避けれない。
「マダ……カミガイルナ……!」
よし、その調子だ!
ドッペルゲンガーはこちらに走ってくる。大蜘蛛を倒そうとしているらしい。飛んで火にいる夏の虫。狙い通りだちくしょう!
大蜘蛛はレーザーを放った。封印レーザーはドッペルゲンガーにぶち当たる。その瞬間、大きく怯んだ。弱体化完了!
「私は戦えないからマグダッド! 私のドッペルゲンガーを頼むよ! ミカエルとルシファーとランスロットは大蜘蛛の処理!」
「わかりました」
「燃えるぜ!」
はっはっは! どうだ!
正々堂々とやるわけじゃないんだよ! こちらもリスクは負うけどこのほうが楽だ! 私なんて神の力がなくなったらただの躱すだけの存在だから無価値なんだよバーカ!
封印が自力で解けない以上、攻撃手段は存在しない! 普通に生きるか死ぬかの二択になった!
ちょっと姑息な気もするけど、これが最適解。
これグィネヴィアいなかったら無理だったな……。なんて思いつつ、戦っているルシファーを眺めていた。
さて、こっからは敵が変わる! 気合いを入れなくっちゃあな!
誰が登場できないなんて?
まぁ、ルシファーがグィネヴィアの力を封印したのだからルシファーは解けるよね。弱体化なんて簡単でしたな。ミキが躱せないんだからドッペルゲンガーに躱せるわけがない。
予約投稿間違えてるので12時に更新はありません…