鍵を手に入れた
魔女を倒した……魔女狩りを終えた。
イベントクリアというアナウンスが流れて経験値を多く得た。
英雄の時もそうだけれど報酬がないっていうのがまた謎だ。普通のイベントなら進化したりとかあるけれどこの特定人数に達した条件のイベントは報酬が経験値ぐらいしかない。
不満はない。けどなんでだろうとは思う。
とはいえ終わったことを悩んでも仕方ない。
「時空の塔に挑戦する準備はできましたね!」
「そうだね。ドロシーもアリスも準備はいい?」
「うむ。万端だ」
「か、過去に戻れるんですね……」
私は過去の扉を開けた。
過去に戻った私たちは、二百万からどう稼ごうかの問題がある。
なのでとりあえずお金を稼ぎたいと相談してみる。
「ふむ。一千万……大金じゃの。で、その使い道は?」
「ある鍵を買いたくてね」
「鍵?」
売ってる店に案内する。
「ほう。このために……。じゃが、わざわざ貯めなくても妾ならちゃちゃっと盗み出せるがの」
「……え?」
「泥棒にはならずに盗める方法があるのじゃ。妾の能力でな!」
……なるほど。運営が言っていたのはこれか!
となると、要するに泥棒扱いもされないし無料で鍵が手に入ると?
「方法は?」
「鏡じゃ」
鏡……。
「この鍵を映し出して複製して複製したのをこちらに戻せばよい。本物とまるっきり同じじゃし気づくものはおらぬわ」
「それでいこう」
アリス助かる……!
さっそく店の中に入る。そして、あの鍵を見せてほしいと頼むと快く見せてくれた。私はアリスに渡すと、アリスは小さい鏡を創り出している。
そして、鏡から鍵がでてくるのだった。
コピーした鍵を返却している。
「買われますか?」
「いや、手持ちがないのであとにする。それじゃあの」
と、店から出る。
……まじか。
私たちの苦労を返してほしい。
この二百万はどうしろというんだ。アリスさえ仲間にしてたら勝てるクエストだったじゃないかよ。ふざけんなぁ!
……まぁクリアできたのはいいけどさ。
「とりあえず報告しに行きましょう」
クエストクリアを優先しましょうか。
ただアリスがいるだけで簡単にクリアできるとか……。いや、いなくてもクリアはできたんだろうけど程遠かっただろう。
早さを得るのならアリスを仲間にしたほうがよかったというわけだろうなぁ。
というか、この方法は犯罪すれすれというか、現実世界だと犯罪だよね?
……ゲームだからいいか。
PKとかあるし現実にさえ持ち込まなければダイジョブ。まぁ、この考え方が危ないんだろうけど……。気をつけよ。ゲームの中でも犯罪はしないことに。
感覚を覚えてしまったら抜け出せなさそうだしな。