チィのレベルアップ
ギャンブルでは大勝利を収めたといっても過言じゃない。
しめて二百万。ここで大きく稼げた。これからもこの調子でって行きたいけどギャンブルは怖いのでこれくらいにしておく。
二百万も稼げたらいいほうだよ。
「ミキちゃんの運は本当にすごいよ。たまに負けたけど結果は大勝利だね」
「いえい」
二百万をイベントリにしまい、ギルドに向かう。
めぼしい依頼はないだろうか。とは思うけど基本的に討伐系の依頼しかないし、今は今の時間に戻って地衣と遊ぶ約束がある。
夜にこまちとオルドのレベル上げをしたいと誘いがあった。
ソゥ様もチィに会いたいというので連れていくことにした。
地衣も実はというと真野ちゃんのファンだったりする。たまにバイトしたお金で真野ちゃんと一緒に過ごす権利買えないかなとか呟いてる。
ふふ、叶えてあげよう。
というわけで、待ち合わせ場所。
「あ、いた。チィ! おーい!」
「あ、ミキ! あれ、そっちのかたは……」
「どもー」
「……ミキ。こっちにきて」
と呼び出されたので素直に行くと。
「なんで真野ちゃんがいるの? あれ本物? なんでミキちゃんと行動してるの?」
「あはは、成り行きで?」
「羨ましい! このゲームやってることは知ってたからいつか出会いたいと思ってたのに今!? え、待ってよ。心の準備が……」
チィは少々取り乱している。
嬉しいのかとてもにやけている。
「……ミキちゃんと仲良くさせてもらってるソゥこと生出 真野です。よろしくね」
「こ、こちらこそ。チィといいます。テイマー、です。えっと、エイシェントドラゴンのオルドとチェシャ猫のこまちを従魔として……」
「よろしくにゃ!」
「よろしくお願いする。ソゥ様」
と、二人がペコリをお辞儀をする。
和風美人って感じのエイシェントドラゴン。すごい礼儀正しいなぁ。
「か、かわいい!」
と、ソゥ様はこまちを撫でていた。
おい。そこ代われ。
「へぇ。私のファンなんだ。ありがとう」
「リアルにお礼の言葉は私に効く……」
私も重症だと思うけど地衣も相当の重症だと思う。
こまちをおんぶしているソゥ様。とても嬉しそうに笑顔だった。その笑顔も可愛いです。
「ミキの友達って私のファンばかりだね。嬉しいよ。誰かに応援してもらえるってのは結構嬉しいもんだよね」
「そうですね! 私も応援されると嬉しいです!」
私もだよ。
応援されるのは悪い気がしない。いや、時と場合と人による。嫌いな人なら応援されてもあまりうれしくないだろうし、真野ちゃんに応援されたら限界突破なんて余裕で出来ると思う。
「レベル上げも応援するよ。私もレベルを上げたいからさ」
「はい! ありがとうございます!」
……私の今のレベルは120超えた。
私あげる必要ないな……。