第二層エリア討論会 ①
トロフィさんが場所を変えるからついてこいっていうのでついていく。さっきのアナウンスは気にしないようだった。
そして案内されたのは大きいギルドホーム。どうやらここは魔王城らしく魔王城のメンバーの人がいた。中にはあの時勧誘していた男の人も見える。元気そうにやってるなー。
……で、問題の場所なんだけど……。
めちゃくちゃでかくね? 人多くない?
これ話し合いというか会議だよ? こんな大人数で討論するの? 私参加したくないんだけど……。
「ミキさんの席はあそこでーす」
とさされたのは、ドアと真反対の席。あそこって普通社長とか座るような席だ。このなかで一番偉い人が座るのだからあそこは魔王さんの席じゃないんだろうか。
魔王さんの席だよな? 私はその隣に座るんだろうね? うん、絶対そうだよ。
……って名前書いとるやないかーい! ミキってかんっぜんに私の席やないかーい!ルネッサーンス! いや、これはもう古いな……。
いやいや、私ここに座る器じゃないんだけど? むしろこじんまりとした端っこでいいんだけど? 隅っこで議論を聞いているほうが私大好きだけど?
まあ、百歩譲ってここらへんは王の席だってのはまあいいでしょう。真ん中私って!
……嘆いていても仕方ないよな。参加表明はしちゃったんだもんな。来ちゃったんだもんな。座りたくなくても座るしかないよな。
くぅ! 隣が魔王と勇者って何なんだよ……。物語じゃ魔王と勇者って敵対してるでしょ。なんで同じ席に座れるの……。
「はい、皆さん揃いましたので会議を始めますね。議題は第二層エリアについてです。まず初めに第一層エリアのMVP、ミキさんからお話を聞きます」
進行役はロトさんか……。
「ミキさんはどうやってキークエストを見つけたのですか?」
マイクを渡された。マイクあるんだ……。
私は立ち上がり、周りを見渡す。めちゃくちゃ見られてる! やばい!
「え、えっと、せ、へいれいおうのひひへふ」
何言ってるかわからないよ! しどろもどろだよ! こんな見られたら恥ずかしいわ!
「落ち着け。何言ってるかわからねえから」
「緊張することねえぜ!」
ガガトツさんに同意するように頷くミソギ。
いや、見られるのに慣れてないんだよ。いやでも緊張しちゃうわ。でも、しすぎもよくないか。落ち着け……。素数を数えるんだ。
2、3、4、5……。
4は素数じゃない!
「ふぅ……。改めまして、精霊王の……ミキ、です」
とりあえず名乗り、あの時のことを思い出してみる。
あのときは確か……。
「街を歩いていると泣き声が聞こえたのでその声がするところに向かうと泣いている子供がいたんです。その子に話しかけるとクエストが表示されました」
「なるほど。これを参考にキークエストのヒントや第二層エリアの不思議な点、少しでも気になった点を討論しましょう。発言する場合は手を上げるように」
とロトさんが言うと早速手を挙げた人がいた。
「はい、ミジマさん」
「えー、ギルド”アスガルド”のリーダーミジマです。俺らアスガルドが第二層エリアで探索しているときに妙なものをみたとの報告がありました。形は羊。俺たちの姿を見た瞬間に逃げたそうです」
ほえー。羊かあ。名前が電気羊だったらある小説を思い出すなあ。
「はい、マグロさん」
「ギルド”ノーリッジ”……まあ、情報を主に扱っているギルドです。先日手に入れた情報では何やら町中電磁石が落ちているそうでした」
電磁石なら私も見つけたなー。
……あっ、そういえば私も情報あるかな。
「はい」
「ミキさんまた何か見つけたのですか?」
「見つけたわけじゃないんですけど、んー、ちょっとだけ気になる情報がありまして」
私は、その情報を頭の中で整理して話すことにした。
最近友達とドライブに行くことが多く執筆が疎かになっています。
ブックマークや評価は作者の励みになってます。たまに寄せられる感想という名の誤字指摘もありがたくおもっております。見ての通り作者は気を付けているつもりで確認不足というのが多々ありますので今後とも誤字脱字あると思いますので指摘のほどをよろしくお願いします。
普通の感想も作者の励みになっておりますので……! ただ、つまらないとかそういった感想は心に秘めておいてくださいね。作者泣いちゃって執筆意欲がなくなるやもしれませんので……。