お金を稼ごう
「一千万を稼ぐ……大金だね」
ソゥ様も呆れたような顔をしていた。
一千万。ここのお金で稼ぐとなると果てしない。このクエストはもしかして多人数で受ける前提の話じゃないだろうか。
二人で一千万……。私が九百万稼いでソゥ様が百万稼ぐ計算となるのか……。
半分こ? いやいや。ソゥ様にそんな額は任せることできませんって。兼ね稼ぐの大変なんですから。
「モンスター狩って地道に……っていっても時間かかるよね」
「ギャンブル……あるのかな」
チンチロリンとか丁半とか。
チンチロリンなら少しならルールわかる。ピンゾロが一番いいんだっけ。
「まぁ、できるだけ高価なもの売って、クエストやって稼ぐしかないね。ギルドに行けば何かあるかもね」
と、冒険者専用のギルドというものがありそこに行くことにした。
そこには依頼書が掲示されていてそれを受けて達成すると報酬が入る。これでできるだけ高額なのを選ぶしかない。
ただ、難易度が難易度だしクリアできる範囲という条件も含むか。
「私錬金術やるよ。ひたすらポーションとか作って売るかな」
「私は……とりあえずクエストですね。剣とか体術とかやりたいですし」
そう。精霊王時代は力が足りなくて剣を装備できなかった。が、しかし。主神となって力のステータスも上がった今、剣を普通に装備できるようになった。
今装備しているのはローイに作ってもらった双剣デュラム。短剣よりは長いけれど普通の剣よりは短い。ただ、これは上級者向けだなー。
私は剣術とかはスキル補佐なしでやる。つまりスキルなしで剣で闘う方式にした。
自分で剣を動かすことができて自由が利く、が、その反面操作が難しい。
両手で剣を別々に動かす必要があるからね。
「とりあえず、いってきます」
「うん。いってらっしゃい」
モンスターと対峙する。
出会ったのは熊だった。必殺ぐまという攻撃力がいかにも高そうなモンスター。私は双剣を構える。
「よっと」
攻撃を避けてカウンターを食らわせた。
クリティカルヒットで一撃で倒れた。まぁ、始まりの街だからこんなものだろう。少し物足りない気はするけどさ。
「遠距離は魔法で近距離は双剣。かっこいいな」
自分で言うのもなんだけど。
でも、双剣つかいはそれほどみない。操作が難しいからだろうけれど。
「……まぁ、とっととクエストのヘラジカの角をとってきますか」
ヘラジカはカモシカと同じような存在でよくエンカウントする相手。角はでかいがドロップするのはレアなため難しい。
よく落ちるのは毛皮。
「……でも、ヘラジカいないな」
受付のお姉さんのお話ではそこら辺にいるとかいってたのに。
嘘じゃないか。
実はこのA2O、もう一つ考えていた構想があったり。
現実路線で行くかゲーム路線で行くか悩んでゲーム路線にしました。
現実路線だとゲームだと思っていたのが本当の別の世界でプレイヤーは気付かずにプレイしているとかいう設定になってます。要するにプチ異世界転移。自宅には帰れる。
設定語りたくなったので語りました。




