ソゥへのプレゼント
まぁ、隠しエリアに行く前に新エリアに行こう。
その前に。今日は真野ちゃんの女優デビューの日。4月15日が真野ちゃんの女優デビューで、デビュープレゼントとしてこの転生の書をプレゼントしたいと思う。この転生の書はあれだ。大戦のときにもらったもの。
なのでソゥ様を呼び出しました。
「ソゥ様! 女優デビュー記念日おめでとうございます!」
「ありがとう。やっぱり覚えてくれてるんだ」
「もちのろんです!」
ファンとしては当たり前! 事務所のホームページで紹介されている情報はすべて暗記している。
「これ、プレゼントです。転生の書……」
「ほんと? ありがとう。じゃあ早速転生してみるよ」
と、早速使用した。
「種族はランダムでいいよね。今ならなんとなく王が当たりそうな気がするんだ」
「おお!」
私も当たる予感がします!
そして、ソゥ様の体が光り始める。そして、数分後光は止み、ソゥ様はぽかんと立っていた。
「ステータス確認しましょう」
――――――――――
名前:ソゥ
種族:精霊王
――――――――――
「ふわぁ!?」
まじですか!? まじで王でましたか!? 私に続いて精霊王! これは……私になにかしら運命があるんじゃないですか? まさか精霊王を引くとは……。
ありがとう。運営。感謝してるよ。
「ミキちゃんと同じだ」
「はい!」
「ということは精霊魔法使えるね。ミキちゃんがしてたことはできそうかな」
すごい。
ソゥ様すごい。ラプラスの悪魔の力もあるし結構な強化だと思う。錬金術師で精霊王のソゥ様。うん、萌える。ありがたや。
「運がいいね。ミキちゃん豪運だね」
「そ、そうですか?」
「本当に運がいいよ。私が引けたのも多分ミキちゃんのおかげかな。ミキちゃんの前でやってなかったら引けてなかったよ」
確かに昔から運がいいなとは感じているけれど……。
日頃の行いがいいからかな? うん。きっとそうだ。
「最高のプレゼントだよ。ミキちゃんの誕生日いつ? その日にお返しするよ」
「いえ、お返しなんて……」
「友達なんだからするのは当たり前だよ」
「友達ッ……!」
《極度の心拍数が検知されました。強制的にログアウトされます》
感極まって強制的にログアウトさせられてしまった。
いやいや。これは仕方ないよ。友達だなんて目の前で言われたらそりゃ嬉しいよ。仕方ないんだよ。不可抗力。
心臓の鼓動音がすごい。ちょっと興奮していりゅ……。
「ソゥ様が悪いの。私を友達だなんて……。そんなうれしいことをいふはら……」
私はその場で倒れたのだった。
「美咲~。宿題を……み、美咲ーーーー!?」
ミキちゃん……。